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マリ全土で同時多発テロ、武装集団が軍事基地などを襲撃

攻撃は25日早朝に始まり、バマコでは国際空港周辺や軍関連施設付近で激しい銃撃が確認された。
2026年4月25日/アフリカ西部・マリ、首都バマコ(AP通信)

アフリカ西部・マリで25日、首都バマコを含む複数の都市を同時に狙った大規模なテロ攻撃が発生し、各地で銃撃や爆発が相次いだ。現地メディアによると、今回の攻撃は計画的なもので、安全保障環境の深刻さを浮き彫りにしている。

攻撃は25日早朝に始まり、バマコでは国際空港周辺や軍関連施設付近で激しい銃撃が確認された。現地では自動小銃や重火器による断続的な発砲音が響き、上空には軍のヘリコプターが展開した。空港は空軍基地に隣接しており、戦略的拠点が標的となった可能性が高い。

また、首都近郊の地区でも爆発と銃撃が報告され、軍事基地のあるエリアでは住民が早朝に戦闘音で目を覚ましたと証言している。さらに中部や北部の都市などでも同時多発的に武装集団による攻撃が発生し、国内の広範囲にわたって混乱が広がった。

軍事政権は声明で、「正体不明の武装テロ集団が複数の拠点や兵舎を標的にした」と発表し、部隊が掃討にあたっているとした。その後、状況は「統制下にある」と説明したものの、AP通信によると、各地で掃討作戦が続いているとみられる。

今回の攻撃には国際テロ組織アルカイダ系の勢力やイスラム国(ISIS)系組織に加え、北部で活動するトゥアレグ系分離主義勢力が関与した可能性が指摘されている。これらの勢力が協調して行動したとの見方もあり、2012年の内戦を想起させる規模の攻勢と受け止められている。

実際、北部キダルやガオでは分離主義勢力が一部地域の掌握を主張しており、現地では武装車両の車列が市街地を移動する様子も確認されている。ただし、これらの主張の裏付けは取れていない。

在マリ・米国大使館は25日、爆発や銃撃の情報を受けて自国民に対し屋内退避を呼びかけ、移動を控えるよう警告を出した。各国も同様に安全対策を強化している。

マリでは長年、イスラム過激派と分離主義勢力による反政府活動が続いてきた。軍政は治安対策を強化しているが、今回の同時多発攻撃はこうした取り組みの限界を示すものとなった。専門家はサヘル地域全体で武装勢力の連携が強まっている可能性を指摘、今後の情勢悪化に懸念を示している。

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