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エジプト、子どものSNS利用制限導入へ、議会が通知

議会下院は声明で、政府や専門家と協議しながら、子どもがソーシャルメディアを安全に利用できるようにする法整備を進める意向を示した。
エジプト、ピラミッド(Getty Images)

エジプト議会は25日、子どものソーシャルメディア利用を規制するための法案策定作業に着手する方針を明らかにした。この動きは、議会が「デジタルカオス」と表現する、子どもたちがオンライン上で直面する危険や有害コンテンツへの曝露を抑えることを目的としている。議会下院は声明で、政府や専門家と協議しながら、子どもがソーシャルメディアを安全に利用できるようにする法整備を進める意向を示した。

この提案はシシ(Abdel Fattah el-Sissi)大統領が先週末に政府および議会に対し、子どもが適切に扱える年齢に達するまでソーシャルメディア利用を制限する立法を検討するよう呼びかけたことを受けたものだ。シシ大統領はテレビ演説の中で、他国の取り組みを例に挙げ、規制の必要性を強調している。

議会は声明の中で、ソーシャルメディアが子どもの思考や行動に悪影響を及ぼすリスクを持つ可能性があると指摘し、そうしたリスクから子どもたちを守るための法律が必要だと強調した。草案は年齢制限の設定や、安全な使用環境の確保に向けた措置などを含む方向で検討される見込みだが、具体的な内容や施行時期はまだ明らかになっていない。

背景には、政府系シンクタンクの2024年で、18歳未満の子どもの約半数がソーシャルメディアを利用し、有害なコンテンツやネットいじめ、虐待にさらされる可能性が高いとの指摘がある。この報告が議論を後押ししたと見られている。

エジプトの動きは国際的な潮流の中にある。昨年末にはオーストラリアが16歳未満のソーシャルメディア利用を禁止する法律を施行しており、この措置は子どもの安全やプライバシー、精神的健康に関する広範な議論を引き起こした。これを受けてイギリスやフランスなども同様の制限や有害コンテンツからの保護強化を検討している。

イギリス政府は若年層のソーシャルメディア利用禁止を視野に入れた法改正を検討中。フランスでは15歳未満の子どもを対象とした利用禁止措置を次学年度から導入する準備が進められている。これら一連の動きは、子どものオンライン環境に対する規制を強化する国際的な傾向を反映しているとされる。

今回の議会の動きに対し、一部からは表現の自由や実効性、技術的な年齢確認の課題を巡る批判や懸念も予想されるが、エジプト政府は子どもの安全確保を最優先課題として位置付けている。今後、具体的な法案の内容や審議の進展が注目される。

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