◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国の東部に拠点を置く過激派が2つの集落を襲い、住民少なくとも24人を処刑した。地元民兵が20日、明らかにした。
それによると、イスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」の攻撃を受けた2つの集落が壊滅したという。
ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばからコンゴの北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。
ADFは近年、東部地域で活動を活発化させ、コンゴ・ウガンダ連合軍の取り締まりをかいくぐり、北キブ州やイトゥリ州で民間人を虐殺している。
コンゴ・ウガンダ連合軍とADFは戦争状態にある。同軍は2021年に共同作戦を開始したものの、紛争が終結する目途は全く立っていない。
ADFは19日に北キブ州郊外の集落を急襲。住民11人をナタや斧で切り刻んだ。20日にはイトゥリ州の集落に押し入り、13人を処刑。女性と家畜を略奪し、民家に火を放った。
北キブ州で活動する民兵組織の報道官はAP通信の取材に対し、「犠牲者の大半が自宅で処刑されていた」と語った。
また報道官は多くの住民が行方不明になったとみられ、犠牲者の数は増える可能性が高いと述べた。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
これらの組織による紛争が拡大した2021年末、同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」が活動を活発化させ、北キブ州の市民約700万人が国連の難民キャンプなどに身を寄せている。