▽軍は2人の認否を明らかにしておらず、特定の組織に所属していたかも分かっていない。
アフリカ西部・ブルキナファソの裁判所が2017年のテロ攻撃の実行犯である2人の男に終身刑を言い渡した。地元メディアが3日に報じた。
この事件は首都ワガドゥグの中心部にあるレストランで17年8月に発生。2人が銃を乱射し、ブルキナ国籍の10人と外国人観光客9人が死亡した。
犯行声明を出した組織は確認されていない。
軍は2人の認否を明らかにしておらず、特定の組織に所属していたかも分かっていない。
アフリカ西部のブルキナ、マリ、ニジェールは旧宗主国フランスと連携して、10年以上にわたってサヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。
しかし、この3カ国は軍事クーデター後、フランスや米国との関係を断ち、サヘル諸国連合(AES)を形成してロシアに接近。マリ軍政はロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、一般市民を巻き込みながら過激派を掃討している。
ブルキナは人口約2000万人の内陸国。22年9月のクーデターで前軍政を追放したトラオレ(Ibrahim Traore)大尉は過激派との全面戦争を宣言している。
この紛争による死者は数万人、避難者は200万人以上と推定されている。被害の全容は明らかになっておらうず、調査が進む目途も立っていない。
首都ワガドゥグでは16年1月にも正体不明の武装集団がホテルを襲撃し、30人が死亡、70人以上が重軽傷を負うテロ事件が発生している。
18年3月にはワガドゥグの陸軍本部と在フランス大使館も同時襲撃の標的となり、8人のブルキナ兵が死亡した。