◎ブルキナとマリを中心とするサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっている。
ブルキナファソ軍政は1日、北部地方でイスラム過激派とみられる武装集団の待ち伏せ攻撃により民間人2人が死亡したと発表した。
それによると、テロ攻撃は隣国マリの国境付近で5月31日に発生。食料を輸送していたトラックが攻撃を受けたという。
国営テレビは軍政報道官の声明を引用し、「輸送団を護衛していた陸軍兵士らで構成される特殊部隊がテロリストを圧倒し、50人を殺害した」と伝えている。
報道によると、重武装したテロリスト約100人が輸送団に発砲し、民間人2人が死亡したという。特殊部隊に負傷者が出たかどうかは明らかにされていない。
国営テレビは「特殊部隊の迅速かつ精力的な対応により、テロリストは大きな被害を被った」としている。
ブルキナとマリを中心とするサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっている。
この7年間の暴力で死亡した市民は1万人を超え、200万人以上の国内避難民になったと推定されている。
先月末にはマリ国境付近で陸軍の車列が攻撃を受け、兵士を含む40人が死亡。中旬には中東部の集落が過激派の攻撃を受け、民間人20人以上が虐殺されたと伝えられている。
軍政は5月27日、過激派との停戦交渉の可能性を否定し、治安が回復しない限り選挙を実施することはできないという見解を示した。
昨年9月のクーデターで旧軍政を追放し、世界最年少の大統領となったトラオレ(Ibrahim Traore)大尉は過激派に支配された領土を「征服」すると宣言したが、暴力の波に圧倒されているように見える。
トラオレ氏は来年7月までに選挙を実施すると約束している。