BBCニュース/ナイジェリア、カツィナ州

12月15日、ナイジェリアの反政府勢力、ボコ・ハラムは声明で、「カツィナ州の学校から数百人の男子生徒を誘拐した」と述べた。

攻撃は11日の夜に実行された。

アサルトライフルを持ったボコ・ハラムの一員と思われる男たちが学校を襲撃し、330人以上の男子中学生を連れ去った。なお、現場から逃げることに成功した学生も数十人いたと伝えられている。

ナイジェリアのムハンマド・ブハリ大統領の報道官、ガルバ・シェフ氏によると、政府は誘拐された生徒の解放に向けてボコ・ハラムと交渉を行っているという。

カツィナ州のアミヌ・ベロ・マサリ州知事はブハリ大統領との会談後、「救助活動のために配備された治安機関も、ボコ・ハラムの犯行であることを確認した」と述べた。

地元メディアは、ボコ・ハラムの指導者、アブバカル・シェカウの犯行声明(音声のみ)を公開した。

イスラム過激派グループとして知られるボコ・ハラムが学生を誘拐したのは、これが初めてではない。

誘拐現場:カツィナ州、ボコ・ハラムの活動エリア:ボルノ州

ロイター通信

2014年4月、北東部ボルノ州のチボタにある中学校の寮から女子生徒270人以上が誘拐された。このうち約100人の行方がまだ分かっていない。

地元メディアが公開した音声メッセージの中でボコ・ハラムは、「襲撃した学校はイスラム教の信条に反する指導を行っていた」と主張した。

カツィナ州警察の報道官によると、襲撃者と警察の間で銃撃戦が発生し、多くの生徒が脱出に成功したという。

近年、武装グループによる誘拐事件が増加しており、アムネスティ・インターナショナルは2020年上期だけで1,100人以上が殺害された報告した。

いくつかの武装グループはカツィナ州を含む北部エリアで活動している。誘拐事件発生直後、当局者はボコ・ハラムに協力する別の組織の犯行と予想していた。

国際危機グループのナンディ・オバシ氏はAP通信の取材に対し、「ボコ・ハラムは他の武装グループと提携する目的でカツィナ州およびその周辺に活動エリアを変更した可能性がある」と述べた。

ボコ・ハラムの主な活動エリアは、北東部ボルノ州周辺と考えられている。

ナイジェリア政府軍とボコ・ハラムは、10年以上続く戦闘に関連する戦争犯罪で調査を受ける可能性に直面している。

国際刑事裁判所の最高検察官は先週、「ボコハラムによる戦争犯罪の申し立て」および、「ナイジェリア政府軍も虐待に関わったという告発」の証拠を見つけたと報告した。

ファトゥ・ベンスーダ検察官は、「ボコ・ハラムとそれに関連する組織が殺人、レイプ、性奴隷制度、拷問などの犯罪を犯し、また、少年兵を育てるために学校や礼拝所を襲ったと信じる証拠がある。また、ナイジェリア政府軍の部隊が犯罪を犯したと信じる根拠も見つけた」と述べた。

アムネスティ・インターナショナルは先週、2011年以来、少なくとも10,000人以上の民間人(ボコ・ハラムの反乱兵含む)がナイジェリアの軍事拘留施設で死亡したと発表した。
ナイジェリアで新たな誘拐事件発生

BBCニュース/ムハンマド・ブハリ大統領とカツィナ州のアミヌ・ベロ・マサリ州知事
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