リビア東部で移民21人の遺体見つかる、農場の所有者逮捕
リビアはアフリカ北部に位置し、欧州への亡命を目指す移民の通り道となり、2011年のカダフィ政権崩壊以降、治安の悪化が深刻化している。
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リビア東部で移民とみられる21人の遺体が発見された。現地メディアが15日に報じた。ロイター通信によると、21人はサハラ以南のアフリカ出身者とみられ、一部の生存者は拘束されていた際に拷問を受けた痕跡が見られ、病院で治療を受けているという。当局が捜査を進めており、21人がどのような経緯で死亡したかは不明である。
当局は東部の砂漠地帯にある農場を捜索し、集団墓地を発見した。ロイターは治安筋の話しとして、「当局はサハラ以南のアフリカ出身者が拘束されているとの通報を受けてこの農場を急襲した」と報じている。
当局は現場で男性、女性、子どもを含む移民を発見・救助し、拷問の痕があったため病院に搬送した。生存者の1人は「もっと多くの移民がここにいたが、後に姿を消した」と証言したとされる。
現場の農場は第2の都市ベンガジから160キロメートルの地点に位置する。人身取引に関与したとされる農場の所有者が逮捕され、集団墓地の存在を認めたとされる。SNSには治安部隊や赤新月社のボランティアが現場で遺体を黒いビニール袋に入れる写真が投稿されている。現段階で21人の死因は明らかになっておらず、関係当局が捜査を継続している。
リビアはアフリカ北部に位置し、欧州への亡命を目指す移民の通り道となり、2011年のカダフィ政権崩壊以降、治安の悪化が深刻化している。多くの移民は紛争や貧困から逃れようとしてリビアに到着するが、治安の欠如により人身売買や虐待の危険にさらされている。石油依存の経済は仕事を求める移民を引きつけているが、暴力や搾取の温床となっている。
リビア国内では近年、移民に関連する悲劇的な事件が相次いでいる。2025年7月には東部アジュダビヤで100人以上の移民が身代金目的で拘束され、その後救助された。また同年9月には、スーダン難民を乗せた船が沖合で火災を起こし、少なくとも50人が死亡した。さらに同年10月には、首都トリポリ西部の地中海沿岸で61人の遺体が収容された。国連の専門機関である国際移住機関(IOM)によると、2025年8~10月の間にリビア内の100の自治体で44カ国から約92万8000人の移民が滞在していたとされる。
一方、国際社会はリビアに対し移民収容施設の閉鎖を求める声を強めている。イギリス、スペイン、ノルウェー、シエラレオネなどは国連の場で、権利団体が移民や難民に対して拷問や虐待が行われ、時には殺害に至っていると指摘、施設の閉鎖を訴えた。こうした国際的圧力の中、リビア政府と国際機関との協力や治安改善の取り組みが移民の保護にどのような影響を与えるかが注目されている。
