◎国民投票は昨年行われる予定だったが、西部の自治共和国・カラカルパクスタン共和国で暴動が発生し、延期された。
ウズベキスタンの選挙管理委員会は1日、大統領の任期変更などの是非を問う国民投票(4月30日実施)の結果を公表し、90%以上が賛成票を投じたと明らかにした。
これにより、ミルジヨエフ(Shavkat Mirziyoyev)大統領は選挙で勝利すれば、最大2040年まで大統領を務めることができるようになる。
改正案は現行の2期制を維持したまま、任期を5年から7年に延長するとしている。
ミルジヨエフ氏は2期目だが、憲法が改正されれば、これまでの2期はリセットとなり、2026年の任期終了後も最大2回、大統領選に立候補できる。
選管によると、投票率は暫定値で約85%、その90%以上が大統領の任期変更に賛成したという。
死刑制度の廃止や個人情報を保護する刑法改正案も賛成が過半数を上回った。
ミルジヨエフ氏の前任であるカリモフ(Islam Karimov)前大統領は旧ソ連の崩壊から25年以上に渡って同国を統治し、最も残酷な独裁者のひとりとして恐れられた。
ミルジヨエフ氏は2016年にカリモフ氏が亡くなった後に就任。ウズベクを自由と人権を尊重する国家にすると国民に約束し、有権者の支持を集めた。
国民投票は昨年行われる予定だったが、西部の自治共和国・カラカルパクスタン共和国で暴動が発生し、延期された。
カラカルパクスタンのデモ隊は国民投票の中に同国の自治権を弱めるか否かを決める投票が含まれていたことに激怒し、首都ヌクスで機動隊と衝突。少なくとも18人が死亡する惨事となり、ミルジヨエフ氏は事件後、カラカルパクスタンの自治権を維持すると約束した。