パキスタン軍、アフガン国境で対テロ作戦、武装勢力33人殺害

治安部隊はアフガン国境に近い地区で同国最大の武装勢力TTP(パキスタンのタリバン運動)が越境を計画しているという情報を入手。対テロ作戦を夜間に決行し、TTPを迎え撃ったという。
パキスタン、南西部バルチスタン州のアフガニスタン国境近く(AP通信)

パキスタン軍は8日、南西部バルチスタン州のアフガニスタン国境から越境を試みた武装勢力の戦闘員33人を殺害したと明らかにした。

それによると、治安部隊はアフガン国境に近い地区で同国最大の武装勢力TTP(パキスタンのタリバン運動)が越境を計画しているという情報を入手。対テロ作戦を夜間に決行し、TTPを迎え撃ったという。

軍は声明で、「治安部隊は激しい銃撃戦の末、TTPのテロリスト33人を殺害し、残党を追跡している」と述べた。

アフガンと国境を接するバルチスタン州と北西部カイバル・パクトゥンクワ州では近年テロが多発。その多くに反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」とTTPが関与している。

パキスタンはアフガンのタリバン暫定政権が国境付近で活動する武装勢力を見逃していると頻繁に非難している。タリバンはこれを否定している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

パキスタン軍は声明の中で、殺害された33人はインドの支援を受けていたと主張したが、その証拠は示さなかった。

パキスタンは長年、インドがTTPとBLAを支援していると非難してきた。

インド政府はこの主張に関するコメントを出していない。

パキスタンのシャリフ(Shehbaz Sharif)首相はX(旧ツイッター)への投稿で治安部隊を称賛した。

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