治安部隊がイスラム過激派の隠れ家急襲、30人殺害 パキスタン
陸軍は10日の声明で急襲が成功したと強調。「インドの支援を受けるTTPテロリスト30人全員を殺害し、武器、弾薬、爆弾などを押収した」と主張した。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で治安部隊が武装勢力の隠れ家を摘発し、30人を殺害した。陸軍が10日、明らかにした。
同州では2日前、治安部隊が武装勢力の隠れ家を急襲し、銃撃戦の末、兵士11人と武装勢力の戦闘員19人が死亡した。
陸軍はこれを受け、同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)の摘発作戦を強化。9日夜に別の隠れ家に押し入り、30人全員を殺害した。
地元メディアによると、TTPは10日夜、同州デライスマイルカーンの警察施設を襲撃したという。
ソーシャルメディアで共有された動画には爆発音が鳴り響く中、警察署とみられる建物に向けて銃を乱射する武装兵の姿が映っていた。死傷者の情報はない。
アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにTTPと反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。
パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。
TTPは8日の声明で、治安部隊に待ち伏せ攻撃を仕掛け、多くの兵士を殺害したと主張した。
陸軍は10日の声明で急襲が成功したと強調。「インドの支援を受けるTTPテロリスト30人全員を殺害し、武器、弾薬、爆弾などを押収した」と主張した。
パキスタン政府はインドがTTPやBLAなどの過激派を支援していると主張しているが、証拠は示しておらず、インド政府はこれを否定している。