パキスタン軍、アフガン国境で過激派20人殺害、緊張高まる中
治安部隊は9日、同州北ワジリスタン地区で8人を殺害。さらに別の地区でもTTPの戦闘員12人を殺害した。
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パキスタン軍は10日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州で同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)の戦闘員20人を殺害したと発表した。
それによると、治安部隊は9日、同州北ワジリスタン地区で8人を殺害。さらに別の地区でもTTPの戦闘員12人を殺害したという。
一方、同州南ワジリスタン地区では10日、自爆テロ犯が士官学校を襲撃。銃撃戦の末、爆弾ベストを装着したテロリストを含む2人が殺害された。治安部隊員にケガはなかった。
軍は声明で、「士官学校襲撃を企てたテロリスト2人を殺害し、3人を追い詰めた」と説明。「テロリストはインドの支援を受け、アフガンに仲介者がいる」と主張した。
インド政府とアフガンのタリバン暫定政権はこの主張についてコメントしていない。
トルコ・イスタンブールで行われていたパキスタンとアフガンの和平協議は8日、合意なしで終了した。
両政府は先月、国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、停戦合意を尊重すると約束した。
最初の協議はカタール・ドーハで10月19日に行われ、停戦が成立した。
両国は10月25日から30日にかけて行われた2回目の協議で「停戦を維持」することで合意した。
しかし、国境検問所は閉鎖されたままであり、物資を運ぶ数百台のトラックが足止めを食らっている。
紛争は10月9日にカブールで発生した爆発事件をきっかけに勃発。タリバン暫定政権はパキスタンを非難し報復を宣言した。
両国は11月6日からイスタンブールで協議していた。
アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにTTPと反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。
パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。
パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバン暫定政権はこれを否定している。
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