SHARE:

パキスタン政府、今週の自爆テロ2件にアフガン市民が関与したと発表

トルコ・イスタンブールで先週行われていたパキスタンとアフガンの第3回和平協議は合意なしで終了した。
2025年11月11日/パキスタン、首都イスラマバード、自爆テロが発生した現場(AP通信)

パキスタン政府は13日、首都イスラマバードと北西部カイバル・パクトゥンクワ州で今週発生したテロ攻撃について、アフガニスタン国民によって実行されたと明らかにした。

ナクヴィ(Mohsin Naqvi)内相は記者会見で、「両自爆テロ事件にはアフガン市民が関与し、彼らが攻撃を実行した」と語った。

アフガンのタリバン暫定政権はコメントを出していない。

イスラマバードの自爆テロは11日に発生。裁判所近くで爆弾を装着したテロリストが自爆し、12人が死亡、27人が負傷した。

カイバル・パクトゥンクワ州では11日、爆弾ベストを装着したテロリストたちが治安部隊と衝突し、武装勢力4人と軍兵士3人が死亡した。

アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くに同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)と反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。

パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバン暫定政権はこれを否定している。

イスラマバードの治安はこの2州に比べると安定しており、今回の自爆テロは市民に衝撃を与えた。

トルコ・イスタンブールで先週行われていたパキスタンとアフガンの第3回和平協議は合意なしで終了した。

両政府は先月、国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、停戦合意を尊重すると約束した。

最初の協議はカタール・ドーハで10月19日に行われ、停戦が成立した。

両国は10月25日から30日にかけて行われた2回目の協議で「停戦を維持」することで合意した。

しかし、国境検問所は閉鎖されたままであり、数百台のトラックが足止めを食らっている。

紛争は10月9日にカブールで発生した爆発事件をきっかけに勃発。タリバン暫定政権はパキスタンを非難し報復を宣言した。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします