◎パキスタンで生活するアフガン人少なくとも140万人が適切な書類・ビザを持たない不法移民に分類される。その大半が1979~89年の旧ソ連によるアフガン侵攻時に逃れた人々である。
2023年11月4日/アフガニスタン、パキスタンのトルカム国境検問所近くに設置された避難所(AP通信)

パキスタン政府は8日、ビザを持たない不法移民を逮捕・国外追放する取り組みが順調に進み、この2カ月で50万人近くのアフガン人が本国に帰国したと明らかにした。

同政府は先月、全ての不法移民に対し、11月1日までに国外に退去するよう命じ、それ以降に残っている移民は逮捕・強制送還すると警告。それ以来、当局による取り締まりが進められている。

同国で生活するアフガン人少なくとも140万人が適切な書類・ビザを持たない不法移民に分類される。その大半が1979~89年の旧ソ連によるアフガン侵攻時に逃れた人々である。

2021年の政変およびタリバン暫定政権発足後にパキスタンに逃れたアフガン人は50万人以上と推定されている。

内務省の報道官は8日の記者会見で、「この2カ月の間にアフガン人48万2000人以上が帰国し、その90%以上が自発的に国境を越えた」と語った。

また報道官は政治活動に関与したとされるアフガン人10人を国外追放すると発表した。この10人は合法的に入国したという。

報道官はこう強調した。「パキスタンで政治活動に参加できるのはパキスタン国民だけです。それに参加・関与した外国人はビザを保有しているか否かにかかわらず、国外追放します...」

10人がどのような活動を行ったかは不明である。

パキスタンの最高裁判所は今月初め、同国で生まれたアフガン人の強制送還を停止するよう求める請願の審理を開始した。

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