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パキスタン当局が過激派4人逮捕、イスラマバード自爆テロに関与

当局によると、逮捕された4人は同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)のメンバーとみられる。
2025年11月11日/パキスタン、首都イスラマバード、自爆テロが発生した現場(AP通信)

パキスタン当局は14日、首都イスラマバードの自爆テロに関与した疑いで過激派4人を逮捕したと発表した。

このテロは11日に発生。市中心部の裁判所近くで爆弾ベストを装着したテロリストが自爆し、12人が死亡、28人が負傷した。

当局によると、逮捕された4人は同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)のメンバーとみられる。

首相府は14日、X(旧ツイッター)に声明を投稿。4人のうち1人は自爆テロに使われた爆弾を扱ったと説明した。

政府によると、国家情報局と軍の対テロ部隊の合同チームが4人の身柄を確保したという。

このうち1人はイスラマバード近郊で宿泊施設を手配し、その後、自爆した容疑者に爆弾ベストを渡したとされる。

このベストはアフガニスタンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州から持ち込まれたとされる。

地元メディアによると、当局はTTPの幹部とされる人物が5人をイスラマバードに送り込み、テロを起こしたとして捜査しているようだ。

この幹部とされる人物は現在、アフガンに潜伏しているとのこと。

パキスタンのナクヴィ(Mohsin Naqvi)内相は13日、イスラマバードとカイバル・パクトゥンクワ州で今週発生したテロ攻撃について、アフガン国民によって実行されたと明らかにしていた。

カイバル・パクトゥンクワ州のテロも11日に発生。爆弾ベストを装着したテロリストたちが治安部隊と衝突し、武装勢力4人と軍兵士3人が死亡した。

カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにTTPと反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。

パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバン暫定政権はこれを否定している。

トルコ・イスタンブールで先週行われていたパキスタンとアフガンの第3回和平協議は合意なしで終了した。

両政府は先月、国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、停戦合意を尊重すると約束した。

最初の協議はカタール・ドーハで10月19日に行われ、停戦が成立した。

両国は10月25日から30日にかけて行われた2回目の協議で「停戦を維持」することで合意した。

しかし、国境検問所は閉鎖されたままであり、数百台のトラックが足止めを食らっている。

紛争は10月9日にカブールで発生した爆発事件をきっかけに勃発。タリバン暫定政権はパキスタンを非難し報復を宣言した。

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