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パキスタンとアフガンスタン、トルコで和平協議を再開

パキスタン国営テレビは、両国の代表団がイスタンブールで会談していると報じた。
2025年10月14日/アフガニスタン、東部ナンガルハル州、パキスタン国境の閉鎖で立ち往生する車列(AP通信)

パキスタンとアフガニスタンの当局者が6日、国境沿いの平和確保を目的とする協議をトルコ・イスタンブールで開始した。パキスタンメディアが報じた。

両政府は先月、国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、停戦合意を尊重すると約束した。

最初の協議はカタール・ドーハで10月19日に行われ、停戦が成立した。

両国は10月25日から30日にかけて行われた2回目の協議で「停戦を維持」することで合意した。

しかし、国境検問所は閉鎖されたままであり、物資を運ぶ数百台のトラックが足止めを食らっている。

紛争は10月9日にカブールで発生した爆発事件をきっかけに勃発。タリバン暫定政権はパキスタンを非難し報復を宣言した。

10月19日の停戦成立後、国境付近で戦闘は報告されていない。

パキスタン国営テレビは、両国の代表団がイスタンブールで会談していると報じた。

それによると、会談はトルコ仲介者の立会いのもと行われている。

パキスタン政府とタリバンは会談についてコメントしていない。パキスタン国営テレビは当局者の話しとして、「会談は7日も継続される見通し」と伝えている。

アフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにパキスタン最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)と反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。

パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバン暫定政権はこれを否定している。

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