◎抗議者たちはマスク着用と医療従事者などに対するワクチン接種の義務化に反対している。
2022年2月8日/ニュージーランド、首都ウェリントンの議会議事堂周辺、政府のコロナ対策に反対するデモ(Mark Mitchell/New Zealand Herald/AP通信)

2月8日、ニュージーランドの首都ウェリントンで政府のコロナウイルス対策に抗議するデモが行われ、数十台のトラックが議会議事堂周辺の道路を封鎖し、大渋滞を引き起こした。

抗議者たちはマスク着用と医療従事者などに対するワクチン接種の義務化に反対し、ある団体はジャシンダ・アーダーン首相を「悪魔に魂を売った女」と呼んだ。

抗議者たちは全国各地から車でウェリントンに押し寄せ、議会議事堂周辺で集会を開催した。

NZLヘラルドによると、アーダーン首相は議会で2022年度の優先事項を説明する予定が入っていたため、抗議団体との会談を拒否したという。

抗議団体は医療従事者、教師、警察、軍人など、特定の労働者にコロナワクチン接種が義務付けられたことに強く反発している。

また抗議団体は、マスク着用義務化の対象が8歳以上に拡大されたことにも反対しており、「マスクは子供の健康と学校でのコミュニケーションに深刻な影響を与えている」と主張している。

NZL政府は2020年春に国境を閉鎖し、コロナの抑え込みに成功した。

しかし、一部の国民は厳しい制限に嫌気がさしており、アーダーン首相は先週、国境を段階的に開放する計画を発表した。政府は昨年、ゼロコロナ政策を見直している。

保健当局によると、直近1週間の陽性数は1日約230件、オミクロン株に感染し入院している人は2月7日時点で14人。

ウェリントンの警察は8日、「午後の時点で逮捕者は出ておらず、デモの主催者は夕方のラッシュアワー前に車やトラックを議会議事堂周辺から移動させるようデモ参加者に要請した」と声明を発表した。

ウェリントン市議会は以前、取り締まりの強化に消極的な姿勢を示していた。

アーダーン首相は8日の議会演説で、「政府の目標は国民の命と生活を守ることであり、強力な健康対策は経済への影響を抑え、記録的な低失業率と高いGDP成長率を後押しした」と述べた。

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