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▽暴徒は民家や店舗を略奪し、複数の建物や車に火を放った。
2025年3月28日/ネパール、首都カトマンズ、立憲君主制の復活を求めるデモ隊(ロイター通信)

ネパール政府は29日、首都カトマンズで28日に行われた立憲君主制の復活を求める抗議デモが暴動に発展したことについて、警察が捜査を進めていると明らかにした。

ギャネンドラ・ビル・ビクラム・シャー・デブ(Gyanendra Bir Bikram Shah Dev)元国王を支持する数千人のデモ隊は28日、市中心部に向かって行進し、その一部が機動隊と衝突した。

この結果、2人が死亡、77人の機動隊員を含む112人が負傷し、105人が逮捕された。

暴徒は民家や店舗を略奪し、複数の建物や車に火を放った。

ロイター通信によると、暴徒が放火した民家の中にいた2人が死亡したという。このうち1人は集会を取材していた地元のジャーナリストとみられる。

首相府の報道官は声明で、「暴徒は住宅、商店、病院、政党事務所、車両、ショッピングモールを破壊し、警察から武器を奪った」と非難した。

また報道官は「この破壊行為、放火、略奪に関与した者は1人残らず逮捕され、罪に問われることになる」と強調した。

SNSで拡散した動画にはショッピングモールで略奪行為を働く男たちの姿が映っていた。

地元テレビ局はカトマンズ警察報道官の話しとして、「デモ隊のリーダーを含む105人を逮捕し、その他大勢の行方を追っている」と伝えている。

ギャネンドラ元国王は2001年に兄が宮殿内で暗殺されたことを受け即位したものの、国民の支持を得られず、2006年の大規模デモ後に退位を表明、2年後に退位した。

それ以来、ギャネンドラ元国王は国家の保護を受けない私人として静かに暮らしている。

一部の市民は共和制に不満を募らせ、政府が政治的安定をもたらすことができず、経済が低迷し汚職が蔓延していると非難している。

2008年に王制が廃止されて以来、13の政権が誕生した。

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