◎インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。
インドの係争地カシミールで銃撃戦があり、陸軍兵士4人が死亡した。当局が16日、明らかにした。
それによると、事件はジャンムー・カシミール州郊外の森林近くで15日遅くに発生。正体不明の武装集団が陸軍のパトロール部隊に発砲したという。
陸軍はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「周辺地域を封鎖し、テロリストを追跡している」と書き込んだ。
地元メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていない。
インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。
カシミールのインド側ではこのような暴力事件が相次いでいる。
ジャム・カシミール州では先週、パトロール中の陸軍の車列が待ち伏せ攻撃を受け、兵士5人が死亡した。
先月にはヒンズー教の巡礼者を乗せたバスが銃撃され、9人が死亡している。いずれの事件も犯人は捕まっていない。
インド政府はパキスタンがカシミールの分離独立を目指す反政府勢力を支援していると非難。パキスタンはこれを否定している。
カシミールの武装勢力は1989年の武装蜂起以来、中央政府と戦ってきた。カシミールで生活するイスラム教徒の多くがパキスタンへの編入か独立するという武装勢力の目標を支持している。