◎南太平洋のソロモン諸島は先週、中国と安全保障協定を結び、インド太平洋地域の不安をあおった。
2021年12月20日/日本、東京の外務省、上杉 謙太郎 外務大臣政務官(中央)(共同通信社/AP通信)

日本政府は25日、上杉 謙太郎 外務大臣政務官をソロモン諸島に派遣すると発表した。

南太平洋のソロモン諸島は先週、中国と安全保障協定を結び、インド太平洋地域の不安をあおった。

米国も先週代表団を送り、ソガバレ首相に直接懸念を伝え、「インド太平洋の安全保障に影響を与えるようなことになれば対抗措置を取る」と警告した。

日本政府によると、上杉議員率いる代表団はソロモン諸島に3日間滞在する予定。

日本とソロモン諸島は良好な関係を維持しており、オーストラリアや米国とは異なるアプローチを取れると期待されている。

オーストラリアはソロモン諸島と安全保障条約を結んでいるが、中国に不意を突かれた。AUSの野党議員はソロモン・中国協定をモリソン政権の失態と非難している。

この協定は、日本を含む太平洋の国々や西側の同盟国を脅かす可能性がある。

先月末にリークされた協定の草案によると、中国は「社会秩序を維持するために、ソロモン諸島の要請に基づき、中国軍の派遣を認める」としている。

また相手国の書面による同意がない限り、どちらも任務を公にすることを許されない。

両国は協定の最終版を公表していない。

林外相は先週、「我々はこの協定がアジア太平洋地域全体の安全保障に影響を与える可能性があると考えており、中国の展開を懸念を持って見守っている」と述べた。

上杉議員は訪問中、協定に対する日本の懸念を伝え、二国間および地域の問題などについて協議する予定。

日本は北海道の北方領土問題でロシアと、尖閣諸島問題で中国と対立しており、世界で最も危険な二カ国の圧力に直面している。ロシアは北方領土を不法占拠し、尖閣諸島は日本固有の領土である。

日本は近年、同盟国の米国や、中国の影響力拡大に対する懸念を共有するAUS、インド、フランス、イギリス、ドイツなどとの安全保障協力関係を大幅に強化し、合同訓練を拡大している。

ソロモン諸島のソガバレ首相は協定について、「中国軍の駐留はない」としているが、西側はこの発言に疑問を投げかけている。

2019年10月9日/中国、北京の人民大会堂、李克強首相とソロモン諸島のソガバレ首相(Thomas Peter/Pool/AP通信)
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