◎中国の巨大ハイテク企業テンセント(Tencent)は規制当局の厳しい取り締まりに直面し、市場価値は3月15日の取引で6.5兆円以上下落した。
報道によると、中国の巨大ハイテク企業テンセント(Tencent)は、規制当局の厳しい取り締まりに直面しているという。共産党指導部は一部のハイテク企業の影響力が増大することを恐れ、締め付けを強めている。
投資家はテンセントに対する監視の強化が企業活動に悪い影響を与えると懸念し、株価は大きく値を下げ、同社の市場価値は6.5兆円(600億ドル)以上下落した。
一方、国営メディアによると、テンセントのライバルであるアリババはメディア資産の一部を売却しなければならない可能性があるという。
中国の市場規制国家管理局(SAMS)は3月12日の声明で、「独占禁止規則に違反した10件の取引に関わった12社に罰金を科した」と述べた。対象はテンセント、インターネット検察大手の百度(Baidu)、5億人以上のユーザーを抱える滴滴出行(Didi Chuxing)、Tikitokのバイトダンス(ByteDance)、日本のソフトバンクが支援する企業など。
ある投資家は、「ハイテク企業の運営方法に関心を寄せている共産党指導部は、テンセントを新しい生贄に選びました」と述べた。
国営放送CCTVによると、習近平 国家主席は規制当局にインターネット企業の監視を強化し、独占を厳しく取り締まり、公正な競争を促すよう命じたという。
テンセントは中国を代表するハイテク企業の1つであり、WeChatのユーザーは10億人以上と伝えられている。
同社の決済サービスWeChatPayは中国国内のデジタル決裁市場で圧倒的な地位を築いており、アリババの金融関連企業アントグループ(ntGroup)のAirPayと市場シェアを争っている。
国営メディアによると、テンセントとアントグループは銀行、保険、決裁サービス、ゲーム、音楽、映画などを個別管理する持ち株会社を設立しなければならない可能性があるという。
規制当局は昨年10月、アントグループの上場を阻止した。
アリババの創設者、ジャック・マー氏は、金融セクターに対する共産党指導部の規制に反対する発言をして以来、厳しい現実に直面している。規制当局はアリババに対する独占禁止調査を開始し、マー氏の首を絞めつけた。
先月導入された新しい規則は、国内の電子商取引市場のリーダーによる支配的な地位の乱用と独占を阻止することを目的としている。