◎捜索隊は墜落地点から約40m離れた斜面でフライトデータレコーダーを発見した。
中国の国営メディアは27日、中国東方航空機の墜落事故現場で2つ目のブラックボックスが回収されたと報じた。
乗客乗員132人を乗せた5735便は21日午後2時20分頃に墜落した。機種はボーイング737-800型で、当局は中国東方航空に同機種の飛行禁止を命じている。
国営CGTNなどによると、捜索隊は墜落地点から約40m離れた斜面でフライトデータレコーダーを発見したという。墜落地点の斜面には深さ約20mの巨大な穴が開き、破片が広範囲に散らばった。
報道によると、レコーダーを発見した隊員は地面を1.5mほど掘り返していたという。
捜索隊は23日にコックピットボイスレコーダーを発見したが、フライトデータレコーダーはまだ見つかっていなかった。
ブラックボックス(フライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダー)には通信記録などのデータが保存されており、通常、墜落時に破損しにくい尾翼に設置されている。
CGTNによると、隊員が回収したオレンジ色の円筒形の物体には「フライトレコーダー(FLIGHT RECORDER)」と「開封厳禁(DO NOT OPEN)」と書かれていたという。それは少しへこんでいるように見えたが、中身は無傷だったと伝えられている。
捜索隊と自治体関係者は27日午後、3分間の黙祷を捧げ、犠牲者に哀悼の意を表した。消防士はヘルメット、警察官と兵士は制帽を脱ぎ、サイレンが鳴り響く中、頭を下げた。
MU5735便は南東部の昆明市から広州市に向かう途中墜落した。
航空管制官は5735便が急降下した際、パイロットと連絡を取ろうと試みたが、応答がなかったと報告している。
CGTNによると、墜落現場周辺では地滑りが発生する可能性があるため、地面の動きを検知するモニターを複数設置し、異常が検知されればすぐ捜索作業を中断できるという。
当局は26日に生存者は確認できなかったと発表した。CGTNによると、DNA分析により乗客114人と乗員6人の身元を特定したという。
ボーイング社は声明の中で、「ボーイング社の技術チームは米国家運輸安全委員会と中国民用航空局を支援し、事故の調査を主導する」と述べている。
中国四大航空会社の一つである中国東方航空とその子会社は、保有するボーイング737-800計223機を地上にとどめている。同社は先日の声明で、「飛行禁止は当局の指示に基づくものであり、737-800に問題があったということではない」と述べた。