◎北京国際空港の当局者は明らかに疲れているように見えたが、顔色は防護服とゴーグルで全く見えなかった。
2022年2月21日/中国、北京の国際空港、各国の選手団の帰国を支援した当局者たち(Frank Augstein/AP通信)

2月21日、北京2022冬季五輪の強力な検疫体制をサポートした当局者たちは各国の主要な代表団をおおむね送り出し、ひどい疲労感と虚無感に襲われた。

AFP通信によると、北京国際空港の当局者は明らかに疲れているように見えたが、顔色は防護服とゴーグルで全く見えなかったという。

主要メディアのカメラに気づいた一部の当局者はまじめに働いている姿をアピールしたが、大半は疲れた様子でうなだれ、頭を抱え、寝落ちしそうな人もいたと伝えられている。

中国共産党と国際オリンピック委員会(IOC)は会場の検疫体制を絶賛し、トーマス・バッハ会長は北京2022を世界で最も安全な大会と呼んだ。

20日の閉会式に参加した選手は速やかに帰国手続きを開始したため、国際空港はひどく混雑したと伝えられている。当局者はPCR検査、チェックポイントの監視、消毒などの後始末に追われている。

習近平 国家主席とバッハ会長は、北京から2026年冬季大会の開催地であるミラノ・コルチナへの引き継ぎ式を見守った。

チャン・イーモウ監督が指揮した式典は「きらきら星(Twinkle, Twinkle, Little Star)」で始まり、西洋と中国の良いところをうまく表現したと評価されている。

共産党に銅像を建ててもらったバッハ会長は閉会の挨拶で、「中国をウィンタースポーツの国として歓迎する」と述べ、中国と組織委員会は素晴らしい仕事で大会を安全に運営したと絶賛した。

ソーシャルメディアにはバッハ会長を非難するコメントが相次いで寄せられ、一部のユーザーは「中国の犬」とののしった。

NBCによると、テレビの視聴率は下がったが、ストリーミング視聴者数は増加したという。20日時点のストリーミング数は約35億回で、2018年の平昌大会の22億回を大きく上回った。

北京2022は開幕前から物議を醸し、少数民族ウイグル族を支援する国際機関や支援団体は大会を「ジェノサイド五輪」と呼んだ。

中国のテニススター彭帥(ポン・シュアイ)選手が共産党の元高官に性的暴行を受けたと告発し失踪した事件も大会に暗い影を落とした。

しかし、共産党はこれらの問題と西側諸国の非難をひと通り却下し、大会開催にこぎつけた。

ウクライナ危機を主導するウラジーミル・プーチン大統領も開会式に駆け付け、習近平 国家主席と会談した。しかし、同盟国ロシアのドーピング問題は想定外だった。

若干15歳のカミラ・ワリエワ選手は昨年末のドーピング検査で陽性と診断されたにもかかわらず女子シングルへの出場を認められ、他国の代表選手を困惑させた。

世界の視線を一身に浴びたワリエワ選手は実力を発揮できずメダルを逃し、さらし者にされ、失意の帰国を余儀なくされた。

バッハ会長は女子シングルフリーの翌日、ワリエワ選手のコーチが彼女を慰めなかったことに失望を表明した。

ソチ大会と平昌大会で金メダルを獲得した米国のアルペンスキー選手ミカエラ・シフリン氏は3レースをひとつも完走できず、頭を抱えた。NBCニュースはコース上で頭を抱えるシフリン選手を数分間映し、ショックを表明した。

「五輪休戦」にもかかわらずウクライナ東部ではウクライナ軍とテロリスト国家が衝突し、死者も報告されている。バッハ会長は「たとえ国が紛争で分断されていても、選手たちは互いに抱き合った」と述べた。閉会式に参加した一部のロシア選手とウクライナ選手は検討を称えあい、何度も抱き合ったと伝えられている。

人口約500万人のノルウェーは前回大火に続き、今回も圧倒的な強さでメダル獲得数トップに立った。2位はROC、3位はドイツ、4位はカナダ、5位は米国。

2022年2月20日/中国、北京2022冬季五輪閉会式(Getty Images/AFP通信)
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