◎この裁判はX社にヘイトスピーチの削除要請を拒否された地元のイスラム教団体が起こしたものである。
オーストラリア・クイーンズランド州の地方裁判所は24日、イスラム教に関するヘイトスピーチを削除しないX(旧ツイッター)の決定は同州の州法に違反すると裁定した。
この裁判はX社にヘイトスピーチの削除要請を拒否された地元のイスラム教団体が起こしたものである。
地裁は判決の中で、「この事案は同州内のXユーザーが確認したもの、つまり、同州で起きたものであり、Xにはヘイトスピーチを禁じる州法に基づき、削除要請に応じる義務がある」と裁定した。
X社はクイーンズランド州に事務所を置いていない。
このイスラム団体は実業家のマスク(Elon Musk)氏がツイッターを買収する前に訴訟を起こした。
同団体は24日付けの声明で、「この判決はXがオーストラリアのヘイトスピーチ禁止法を無視できず、その責任を負うという画期的なものであり、同じような状況にあるすべての団体・個人に救いの道を開いた」と述べた。
X社は同社がクイーンズランド州に拠点を置いておらず、「イスラムに関するヘイトスピーチは同州外で行われたものであり、同州の州法に違反するという主張は誤りである」と主張していた。
X社は判決に関するコメントを出していない。
マスク氏は先月15日にシドニーの教会で16歳の少年が司教を刺殺したとされる動画の削除を求めるインターネット監視団体の訴えをめぐり、裁判で争っている。