◎生徒数人が使用していた大型遊具が突風で舞い上がり、少なくとも5人が10mほどの高さから落下した。
12月17日、オーストラリアの国民はタスマニア島の小学校で16日に発生した事故の犠牲者を悼み、スコット・モリソン首相は事故を「国家の悲劇」と呼び、亡くなった児童5人とその家族に哀悼の意を表した。
オーストラリア放送協会(ABC)などによると、事故はタスマニア州デボンポートのヒルクレスト小学校で発生したという。卒業を控えていた6年生と5年生の生徒たちは、空気を入れて使用する大型遊具で遊んでいたと伝えられている。
警察当局によると、生徒数人が使用していた遊具が突風で舞い上がり、少なくとも5人が10mほどの高さから落下したという。この事故で男子生徒3人と女子生徒2人が死亡、4人が重軽傷を負った。ABCによると、負傷した4人のうち3人は重傷で、1人は退院したという。
オーストラリアの気象局によると、16日午前の現地の天候は晴れで、予想風速は2~6m/sだったという。
<平均風速の目安>
・10~15m/s:風に向かって歩きにくくなる。
・15~20m/s:風に向かって歩けなくなり、転倒する。
・20m/s以上:何かにつかまっていないと立っていられない。
ABCによると、警察は遊具が地面につながれていたかどうかなど、当時の状況を調査しているという。
モリソン首相は16日の会見で犠牲者とその家族に哀悼の意を表した。
タスマニア州のピーター・ガトワン州首相は記者団に、「島は荒廃している」と語った。「学年末を祝っていたオーストラリアの子供が亡くなりました...」
デボンポートのアネット・ロックリフ市長も哀悼の意を表した。
ABCによると、ヒルクレスト小学校前の芝生広場には花やぬいぐるみなどが供えられたという。