オーストラリア政府、米軍のイラン核施設攻撃を支持
国際原子力機関(IAEA)によると、イランが保有する濃縮ウランは核弾頭9発分に相当する。
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オーストラリアのアルバニージー(Anthony Albanese)首相は23日、米国によるイランの核施設への空爆を支持し、イランの核兵器保有を認めないと表明した。
アルバニージー氏はキャンベラの記者団に対し、「世界はイランが核兵器を保有することを許してはならないことで一致しており、それを防止するための行動を支持する」と語った。
またアルバニージー氏は「イランがウランを60%まで濃縮したことは事実であり、それが民生用でないことは明らかだ」と述べた。
第1次トランプ政権は2018年、イラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。
イラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。イランは5月時点で60%の濃縮ウランを408.6キログラム保有している。
<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用
国際原子力機関(IAEA)によると、イランが保有する濃縮ウランは核弾頭9発分に相当する。
アルバニージー氏は「イランがIAEAを含む関係国が提示した要求に従っていれば、状況は異なっていただろう」と述べた。
米国防総省は22日、「ミッドナイトハンマー(真夜中の鉄槌)」と名付けたイランの3つの核施設(ナタンツ、フォルドゥ、イスファハン)への攻撃作戦について説明した。
それによると、7機のステルス戦略爆撃機B2を投入し、地中貫通型爆弾(バンカーバスター)GBU57をあわせて14発使用したという。
さらに、中東地域に展開する潜水艦から24発以上の巡航ミサイル・トマホークも発射したとしている。
オーストラリアのウォン(Penny Wong)外相は23日、地元メディアのインタビューで、「我が国はイギリスや他の国々と共に、イランが交渉のテーブルに戻ることを望んでいる」と語った。
イランはナタンツ、フォルドゥ、イスファハンの核施設が攻撃を受けたことを確認したが、被害は限定的と主張している。