◎豪の消費者物価指数(CPI)は昨年12月の8.4%でピークに達し、1月は7.4%、2月は6.8%に低下していた。
2021年9月30日/オーストラリア、ビクトリア州メルボルン(Getty Images/AFP通信)

オーストラリア準備銀行(中銀)は4日、インフレが鈍化しつつあることを受け、主要政策金利を3.6%に据え置くと発表した。

同行の理事会は過去10回の月例会合で利上げを行ってきた。

豪の消費者物価指数(CPI)は昨年12月の8.4%でピークに達し、1月は7.4%、2月は6.8%に低下していた。同行はCPIの目標値を2~3%としている。

ロウ(Philip Lowe)総裁は声明で、「昨年5月から利上げを進めてきたが、理事会はインフレが収まりつつあることを受け、利上げを一時停止した」と説明した。

またロウ氏は「理事会は金融政策にタイムラグがあり、今回の利上げの効果がまだ十分に表れていないことを認識している」と強調した。「理事会は過去の利上げの影響と経済見通しを評価するため、今月は金利を据え置くことにしました」

ロウ氏は金利の上昇、インフレによる家計負担増、住宅価格下落の組み合わせにより、家計消費が鈍化していると指摘。インフレ率を目標値まで低下させるために、金融政策と引き締めの維持が必要だと予想していると述べた。

財務省の報道官は金利据え置きを歓迎した。

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