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オーストラリア、政府施設でスマートグラス禁止を検討、撮影による情報流出を警戒

スマートグラスは眼鏡型の端末にカメラや音声機能、通信機能などを組み込んだウェアラブル機器だ。
スマートグラスのイメージ

オーストラリア政府は17日、カメラを搭載したスマートグラスについて、連邦政府の庁舎や職場での使用を禁止することを検討していると明らかにした。装着したまま周囲の人物や資料、施設内部を撮影できることから、プライバシーや情報セキュリティーへの懸念が高まっているためだ。実施されれば、政府機関でのスマートグラスを対象とした規制として、世界で先駆的な事例になる可能性がある。

ケイティ・ギャラハー(Katy Gallagher)公共サービス担当相は、撮影機能を持つスマートグラスを政府施設で禁止すべきか、また禁止する場合にどのような例外を設けるべきかについて、公共サービス委員会に助言を求めた。対象となる可能性があるのは政府庁舎だけでなく、政府が運営する各種のサービス施設や研究機関などにも及ぶとみられる。

スマートグラスは眼鏡型の端末にカメラや音声機能、通信機能などを組み込んだウェアラブル機器だ。スマートフォンを取り出さずに写真や動画を撮影できるほか、AI機能を利用して情報を取得する製品も登場している。一方、周囲の人から撮影していることが分かりにくく、本人の同意なしに映像を記録する目的で使われる可能性が問題となっている。

オーストラリアでは政府施設に限らず、スマートグラスの利用を巡る議論が広がっている。自治体の中には、プールなどの公共施設で使用を制限する動きもある。海外でも、ノルウェーのオスロで学校での使用が禁止され、イングランドとウェールズの裁判所でも使用が禁じられている。

ただし、スマートグラスには視覚障害者などの支援に活用できる側面もあり、一律の禁止には利用者への影響もある。オーストラリア政府も必要な場合には例外を設ける可能性を含めて検討している。

また政府はスマートグラスの規制とは別に、企業などとAIの職場利用に関する指針について協議する予定だ。マイクロソフト、コモンウェルス銀行、通信大手テルストラ、エネルギー大手AGLなどが参加する協議の場を設け、AIや新しいデジタル技術を職場で利用する際のルール作りを進める。

政府はスマートグラスそのものを全国的に禁止する方針ではなく、まず政府施設での利用について明確で統一された基準を設ける考えだ。新たな技術の利便性を維持しながら、撮影によるプライバシー侵害や機密情報の流出をどう防ぐかが今後の焦点となる。

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