パキスタンとアフガンの国境で衝突、4人死亡、双方が非難し合う
両国は6日、国境沿いの平和確保を目的とする協議をトルコ・イスタンブールで開始したばかりであった。
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アフガニスタンとパキスタンの国境で発砲があり、アフガンの民間人4人が死亡、5人が負傷した。タリバン暫定政権が7日、明らかにした。
両国は6日、国境沿いの平和確保を目的とする協議をトルコ・イスタンブールで開始したばかりであった。
タリバン当局によると、戦闘はパキスタン南西部バルチスタン州の国境で発生。パキスタン軍が先に発砲したという。
地元のタリバン当局は声明で、「パキスタン軍が一方的に発砲した」と主張。「我々はイスタンブールでの和平協議を考慮し、応戦しなかった」と述べた。
パキスタン外務省は7日、タリバンの主張を退け、「アフガン側が先に発砲した」と主張した。
パキスタンの情報局は6日遅く、X(旧ツイッター)への投稿で、「アフガン側から発砲があったものの、状況は制御下にある」と報告していた。
両政府は先月、国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、停戦合意を尊重すると約束した。
最初の協議はカタール・ドーハで10月19日に行われ、停戦が成立した。
両国は10月25日から30日にかけて行われた2回目の協議で「停戦を維持」することで合意した。
しかし、国境検問所は閉鎖されたままであり、物資を運ぶ数百台のトラックが足止めを食らっている。
紛争は10月9日にカブールで発生した爆発事件をきっかけに勃発。タリバン暫定政権はパキスタンを非難し報復を宣言した。
10月19日の停戦成立後、国境付近で戦闘は報告されていなかった。
アフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州とバルチスタン州では近年テロが多発。その多くにパキスタン最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)と反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。
パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。
パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバン暫定政権はこれを否定している。
