◎米当局によると、この囚人トレードには石油会社の幹部5人が含まれている。
2019年1月10日/ベネズエラのマドゥロ大統領(ロイター通信)

ベネズエラ政府は1日、マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の親族2人の釈放と引き換えに、米国人7人を解放したと報告した。

米当局によると、この囚人トレードには石油会社の幹部5人が含まれている。

米国はマドゥロ氏の妻の甥2人を釈放した。この2人は麻薬取引で禁固18年の刑に服していた。

ベネズエラ政府は声明で、「不当に拘束されていた2人が解放された」と述べている。

またベネズエラ政府は「人道的な理由で米国人7人を解放した」と報告した。

米当局はベネズエラに拠点を置く石油会社の幹部5人と退役軍人2人が釈放されたと説明している。

石油会社の幹部たちは5年前、首都カラカスに突然呼び出され、テロ容疑で収監された。

バイデン(Joe Biden)大統領は1日の声明で、「不当に拘束された7人は間もなく親族と再会できる」と述べた。

バイデン氏は7人の帰国と引き換えに、大統領夫人の甥2人の釈放に同意した。

この2人は2015年に中米ハイチで逮捕され、ニューヨークへ連行後、麻薬取引で実刑判決を受けた。

しかし、ベネズエラ政府は声明で、「不当に拘束されていた2人の釈放が実現した」と主張している。

米当局によると、トレードは第三国の空港で行われたという。

米国はマドゥロ氏を独裁者と非難し、厳しい制裁を科している。

しかし、バイデン政権は最近、ベネズエラとの対話を再開するために特使を派遣している。ベネズエラは南米を代表する石油生産国のひとつで、制裁を科される前は米国とも取引していた。

ベネズエラの経済はマドゥロ氏が就任した2013年以来、右肩下がりで急降下を続け、2021年のGDPは10年前の2割以下に落ち込んだ。

スポンサーリンク