◎同国内では8日午後からXにアクセスできなくなっている。
ベネズエラのマドゥロ大統領(左)と米テスラ社のマスクCEO(ロイター通信)

ベネズエラの独裁者であるドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は8日、X(旧ツイッター)の所有者であるマスク(Elon Musk)氏が憎悪を助長したと主張し、同国におけるXへのアクセスを10日間遮断するよう命じたと明らかにした。

現地メディアによると、同国内では8日午後からXにアクセスできなくなったという。

マドゥロ氏は新政府派の集会で演説した際、「Xの所有者であるイーロン・マスクはソーシャルネットワークに関連するすべてのルールに違反している」と主張。マスク氏が憎悪を煽っていると非難した。

またマドゥロ氏は反体制派がXを使って偽情報を拡散し、政情不安を引き起こそうとしている主張した。

マドゥロ氏の支配下に置かれる選挙管理委員会は7月28日に行われた大統領選の集計結果を公表せず、現職のマドゥロ氏が得票率51%で勝利したと発表。

しかし、野党陣営は全国の電子投票機が印刷した集計表の80%以上を確保したと報告。それによると、全野党の統一候補であるゴンザレス(Edmundo González)氏の得票数はマドゥロ氏に2倍以上の差をつけているという。

米国を含む数カ国が選挙の勝者をゴンザレス氏と認定。選管に透明性のある集計結果を公表するよう呼びかけている。

マドゥロ氏は通信局の計画を承認し、Xへのアクセスを10日間遮断すると述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

マスク氏はこの決定に激しく反発。マドゥロ氏を「詐欺師」「独裁者」と呼んだ。

マスク氏は5日にも「独裁者マドゥロ、恥を知れ」と投稿していた。

ベネズエラの司法当局今週初め、全野党が軍に対し、マドゥロ氏への忠誠を再考するよう促したことを受け、ゴンザレス氏と全野党の指導者であるマチャド(María Corina Machado)元議員に対する犯罪捜査を開始すると発表した。

捜査がどの程度進んでいるかは不明。ゴンザレス氏とマチャド氏は国家反逆罪を含む複数の罪に問われる可能性がある。ゴンザレス氏は捜査に協力しないと表明している。

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