◎データセンターはサーバー冷却のために大量の水を消費する。
米IT大手グーグルのデータセンター(Google)

米IT大手グーグルは17日、南米チリで計画している2億ドル規模のデータセンター新設計画を見直すと発表した。

チリの規制当局は2020年、クラウドベース・テクノロジーの急拡大、AI(人口知能)の開発競争激化、サーバーの需要急増に対応するため、チリの首都サンティアゴにグーグルのデータセンターを新設するという計画を承認した。

しかし、一部の地元住民や活動家たちはこの新設が地域の水資源に影響を与えるとして、グーグルを提訴。サンディアゴの地方裁判所は今年、同センターの認可を一部取り消す判決を出した。

グーグルは17日、より厳しい環境要件に準拠し、水を大量に消費する冷却システムを変更するためにプロジェクトを見直すと表明した。

同社は声明で、「新しいプロセス(環境調査など)はゼロからスタートします。持続可能性は弊社が最も重視することのひとつであり、データセンターの設計と管理方法も例外ではありません」と述べている。

チリはこの数年、深刻な水不足に直面し、水資源の利用に注目が集まっている。

データセンターはサーバー冷却のために大量の水を消費する。

サンディアゴ地裁は2月、原告の訴えを一部認め、このプロジェクトの認可を一時的に取り消すよう命じた。

地裁はグーグルに対し、データセンターがサンティアゴの地下水源に影響を与える可能性があるという懸念に対処する必要があるとして、明確な答えを出すよう求めていた。

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