◎ハラスメントがあったとされるのは2013年7月から2014年7月にかけて。
南米チリの司法当局は26日、ボリッチ(Gabriel Boric)大統領がセクハラ疑惑で捜査の対象になっていると明らかにした。
クリソスト(Cristián Crisosto)司法長官は声明で、「検察当局は今年9月に身元不明の女性からの申し立てを受け、刑事捜査を開始した」と述べた。
それによると、被害者はボリッチ氏にハラスメントを受け、さらに被害者のプライベート写真も流出したとされる。クリソスト氏は疑惑の出来事がいつどこで起きたかは言及しなかった。
ボリッチ氏は地元メディアが報じたこの疑惑を否定している。一方、被害者の弁護士はボリッチ氏の陣営が被害者を組織的に脅したり、脅迫めいた文書を電子メールで送りつけてきたと主張している。
ハラスメントがあったとされるのは2013年7月から2014年7月にかけて。ボリッチ氏は南部の都市でインターンとして働き、その数年前の学生デモにより、政界ではよく知られた人物となっていた。
ボリッチ氏の弁護士によると、ボリッチ氏はこの女性と「感情的、友好的な関係を持ったことはなく」、2014年7月に女性が電子メールを送ってきた時以来、女性とは連絡を取っていないという。
またボリッチ氏の弁護士は、「女性の告発を知った後、ボリッチ氏は自身が被害者であることを明らかにするために、その女性とのすべてのやりとりを当局に提出した」と明らかにした。
ボリッチ政権で内相を務めたモンサルベ(Manuel Monsalve)容疑者は今月14日、女性を強姦した疑いで逮捕された。
ボリッチ氏はモンサルベが逮捕されたことについて、X(旧ツイッター)に「法の上に立つものはいない」と投稿していた。