◎エクアドル国内の刑事施設65カ所は計3万人を収容できるが、収容率は130%に達し、定員を大幅に上回っている。
2022年3月4日/エクアドル、クエンカの刑務所(Getty-Images/AFP通信)

エクアドルの内相は4日、銃やナイフで武装した刑務所内のギャングが衝突し、少なくとも20人が死亡したと発表した。

抗争は南部クエンカのトゥリという町の刑務所で現地時間の午前1時30分頃に発生した。

カリージョ内相は地元ラジオ局のインタビューの中で、「ギャング間の抗争で少なくとも20人が死亡し、このうち5人はバラバラに切断され、6人は絞首刑、1人は毒殺された」と明らかにした。

またカリージョ内相によると、今回の事件は政治と関連する経済犯罪であると述べたが、詳細は明らかにしなかった。

地元メディアが放送した事件の映像には、銃声のような音と叫び声が記録されていた。カリージョ内相は警察官800人と兵士200人を動員し、暴動を抑制したと述べた。

人権NGOアムネスティ・インターナショナルは先月、エクアドルの刑務所内で2020年に死亡した囚人は少なくとも316人に達し、そのうち119人は同年9月の暴動で死亡したと報告した。

2021年に発生した刑務所内の抗争では少なくとも320人が殺害されている。

政府は刑務所内の抗争にメキシコの麻薬カルテルが関与していると主張してきた。

エクアドル国内の刑事施設65カ所は計3万人を収容できるが、収容率は130%に達し、定員を大幅に上回っている。

AFP通信によると、暴動が発生した刑務所は定員2,500人に対し、約1,600人を収容していた。

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