2020年11月29日 ロイター通信/アルゼンチン、首都ブエノスアイレス、レオポルド・ルケ医師の個人診療所

アルゼンチンの検察当局は今月25日に亡くなったディエゴ・マラドーナ氏の死について、主治医の過失致死罪の可能性を調査しているという。

ブエノスアイレスの警察は、マラドーナ氏の治療に問題がなかったどうかを確認するために、医師のレオポルド・ルケ氏の自宅と個人診療所を捜索した。

マラドーナ氏はルケ医師の診療所を退院してから2週間後に自宅で心臓発作を起こし、亡くなった。

一方、マラドーナ氏の娘たちは、処方された薬の詳細情報を求めているという。

マラドーナ氏は11月初めに脳血栓の手術を受け、アルコール依存症の治療を開始する予定だった。

ルケ医師は声明の中で「当局の調査に協力している。私たちはマラドーナ氏のために最後まで最善を尽くしてきた」と述べた。

調査の理由

調査は29日早朝に行われた。

ルケ医師の自宅を捜索した警察官は約30人。診療所の捜索も同じ時間に行われている。

検察当局はマラドーナ氏が亡くなった際の状況と心臓発作に至った原因を調査している。

地元メディアによると、ルケ医師の診療所は、退院後に提供する医療体制の条件を満たしていなかった可能性があるという。

(求められていた薬物乱用を専門とする医療体制)
・24時間体制の看護師チーム。
・医師のオンコール、スタンバイなど。

なお、マラドーナ氏と診療所の契約については明らかにされていない。

当局者はルケ医師がマラドーナ氏に会った頻度を確認しているという。

Getty Images/1986年ワールドカップ準々決勝「神の手」、ディエゴ・マラドーナ氏

マラドーナ氏について知っておくべきこと

・神の手。

・1986年ワールドカップ優勝、1990年準優勝。

・代表戦91試合で34ゴール。

ボカジュニアーズ、ニューウェルズオールドボーイズ、FCバルセロナ、SSCナポリなどでプレーした。

・現役時代にコカインを使用していたと認めている。

・1991年に薬物検査で陽性と診断、15カ月間の出場停止処分を受ける。

・1994年ワールドカップの薬物検査で陽性と診断、大会から追放される。

・1997年、ボカジュニアーズで現役引退。(37歳)

・コカインの影響で心臓に問題を抱え、2000年と2004年に入院。その後、薬物は克服したと主張し、「コカインは最もタフなライバルだった」と述べた。

・2004年9月、ハバナのメンタルヘルスセンターで治療を受けた際、フィデル・カストロ大統領と会談している。

・2005年、胃のバイパス手術を受ける。

・2007年、過度の飲酒と食事の影響で急性肝炎を発症、入院。

・2008年、代表チームのヘッドコーチに就任。

・2010年ワールドカップ、準々決勝でドイツに敗れる。

・アラブ首長国連邦とメキシコのプロチームを指揮。

・2020年11月初め、脳血栓の手術を受ける。

・2020年11月25日、死去。60歳だった。

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