◎コロンビアの開発業者は開発と引き換えに道路や学校などのインフラ整備を行うことが多いようだ。
コロンビアのペトロ(Gustavo Petro)大統領は4日、南部カケタ州の抗議デモ中に人質となった警察官らが解放されたと発表した。
デモ隊は2日、開発会社エメラルド・エネジー(Emerald Energy)の敷地に侵入、占領した。地元警察は混乱を収めるために出動したものの、デモ隊に取り囲まれ、同社の職員9人と共に人質となった。
報道によると、この衝突で民間人と警察官が死亡したという。
デモ隊は地域住民で構成され、エメラルド・エネジーに対し、開発と引き換えに道路の新設と修繕に協力するよう求めていた。
ペトロ氏は事件発生後、SNSに声明を投稿し、警察官79人と社員9人を速やかに解放するよう呼びかけていた。
ペトロ氏は4日、人質が全員解放されたと発表し、捜査当局に2人が死亡した経緯を捜査するよう求めた。逮捕者が出たかどうかは不明。
内務省によると、2人は銃撃を受け死亡したという。
エメラルド・エナジーは今のところ声明を出していない。地元メディアは数日中に記者会見が行われると報じている。
コロンビアの開発業者は開発と引き換えに道路や学校などのインフラ整備を行うことが多いようだ。今回の暴力の発端となったエメラルド・エナジーの開発の詳細は明らかにされていない。
一方、州警察は2016年に政府と和平協定を結んだコロンビア革命軍(FARC)の反対派グループが衝突に関与した可能性があると報告した。
政府は現在、同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」と和平交渉を行っている。
ELNはこの暴力に関連する声明を出していない。