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チリ大統領選、左派と右派候補が決選投票に進出、分断進む

選挙管理委員会によると、開票率90%の時点でハラ氏の得票率は26.7%、カスト氏は24.1%。どちらも過半数には届かなかった。
チリの大統領選挙に出馬した左派の左派のジャネット・ハラ氏(左)とホセ・アントニオ・カスト氏(AP通信)

チリで16日に行われた大統領選挙について、地元メディアは16日夜、左派のジャネット・ハラ(Jeannette Jara、51歳)前労働・社会保障相と右派のホセ・アントニオ・カスト(José Antonio Kast、59歳)元下院議員が来月の決選投票に進出したと報じた。

選挙管理委員会によると、開票率90%の時点でハラ氏の得票率は26.7%、カスト氏は24.1%。どちらも過半数には届かなかった。

得票率が20%を超えたのはこの2人のみ。決選投票は12月14日に行われる予定だ。

多くの地元メディアがハラ氏とカスト氏の一騎打ちになると予想していた。

現職のボリッチ(Gabriel Boric)大統領はハラ氏への支持を表明している。

一方、カスト氏は超保守派の弁護士でカトリック教徒。9人の子の父であり、中絶に反対し緊縮財政を公約に掲げている。

3位と4位の候補はいずれも右派であった。

カスト氏は16日夜の演説で、「この国を破壊、停滞、暴力に導いた左派に勝利し、チリを再び偉大な国にする」と語った。

ハラ氏は全く異なるメッセージを送った。「チリは素晴らしい国です。分断と恐怖に支配させないでください...」

カスト氏はトランプ(Donald Trump)米大統領を熱烈に支持し、当選したら数万人の不法移民を国外追放し、数百キロにわたるボリビア国境に壁を建設すると約束している。

チリでは大統領の再選(連続しての再任)は認められていない。現行憲法(1980年改正)では大統領の任期は4年であり、一度間隔を開ければ出馬できる。

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