◎ノンバイナリー(Xジェンダー)は性自認(自分の性別をどう認識しているか)が男性にも女性にもはっきりと当てはまらない人のことを指す。
チリの首都サンティアゴで14日、同国初のノンバイナリー国民ID(証明書)が発効された。
IDを受け取ったシエンフエゴス(Shane Cienfuegos)さんは地元メディアのインタビューで、「これは私の勝利ではなく、私たちの勝利です」と語った。
ノンバイナリー(Xジェンダー)は性自認(自分の性別をどう認識しているか)が男性にも女性にもはっきりと当てはまらない人のことを指す。
シエンフエゴスさんは9年に渡る法廷闘争の末、このIDを手に入れた。IDの性別欄には男性でも女性でもなく、「X」の文字が記されている。
南米で国民IDにノンバイナリーと記すことを最初に認めた国はアルゼンチンである。コロンビアとメキシコがこれに続いたが、両国でXと記載することを許可された人は裁判所で勝訴した人のみである。
世界ではオーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど、いくつかの国がノンバイナリーを認めている。米国は今年4月からパスポートの性別選択でXを選べるようになった。
シエンフエゴスさんの弁護士によると、国内でノンバイナリーIDの発行を求める訴訟は60件あり、そのうち7件で原告に有利な判決が下されたという。