◎近隣の町への影響は今のところないとみられる。
チリ政府は27日、北部コピアポの鉱山地帯に出現した巨大な陥没穴がさらに崩壊する危険性が高いと警告し、周辺への立ち入りを禁じた。
政府機関と鉱山所有者は先月下旬に姿を現した直径約36.5mの巨大な穴を調査している。現場は首都サンティアゴの北約665kmに位置する鉱山内。
土地の保有権はカナダのランディン・マイニング社(Lundin Mining Corp)が80%、残り20%は日本の住友金属鉱山と住友商事が保有する。
政府の災害リスク管理委員会は27日夜、この穴がさらに崩壊・拡大する危険性が高いと判断し、周辺に規制線を張ることとした。
同委員会はウェブサイトの声明で、「技術的な調査が完了するまでこの区域への立ち入りは制限される」と述べている。
政府は鉱床の乱開発がこの現象を引き起こしたと鉱山会社を非難しているが、ランディン・マイニング社はロイター通信のインタビューで、「その起源を明らかにするためにはさらなる調査が必要であり、開発が原因と断言することはできない」と述べた。
鉱山の操業は停止したままである。
政府も同社も近隣の町への影響は今のところないとしている。