◎この山火事は人の手が届きにくい山間部の森林地帯で2月2日に発生。住宅地に燃え広がった。
南米チリの捜査当局は25日、中部バルパライソ州で今年2月初めに発生した山火事について、放火の疑いで現役消防士と林業従事者を逮捕したと発表した。
この山火事は住宅地に燃え広がり、137人が死亡、1万6000人以上が被害を受ける大惨事となった。
地元メディアによると、逮捕されたのは現役消防士の男と国営の林業公社に勤務している男。
警察は2人の身元と認否を明らかにしていない。
この山火事はバルパライソ州ビーニャ・デル・マルを含む住宅地に壊滅的な被害をもたらし、数千戸の民家が焼失、137人が犠牲となった。
消防によると、山火事は複数カ所で同時多発的に発生し、乾燥と強風の影響で一気に燃え広がったという。
これにより、1万6000人以上が住居を失い、人気の保養地であるビーニャ・デル・マルの一部が焼け野原になった。
現場で消火活動に当たった消防士は地元メディアの取材に対し、「この大火が人為的に起こされたという捜査当局の発表にショックを受けている」と語った。
報道によると、山火事は少なくとも4カ所でほぼ同じタイミングで発生したとみられる。
警察は「容疑者の1人の自宅を捜索し、放火に使ったとみられる証拠を押収した」と報告している。