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ブラジル裁判所、加シグマ・リチウムの環境許可を停止、操業停止命じる

この鉱山はシグマ・リチウムにとって唯一の生産中資産で、年間33万トンのリチウムを生産できる能力を持つ。
2023年4月18日/ブラジル、ミナスジェライス州の鉱山(ロイター通信)

ブラジルの裁判所は4日、カナダ系鉱山会社「シグマ・リチウム(Sigma Lithium)」がミナスジェライス州で運営する鉱山について、環境許可を停止し、採掘活動を中止するよう命じた。今回の判断は鉱山開発による影響を受ける可能性がある先住民コミュニティへの事前協議が十分に行われていないとの訴えを受けたものだ。

訴訟を起こしたのは、ミナスジェライス州のキロンボラ・コミュニティ連合だ。キロンボラとは、奴隷制時代に逃亡したアフリカ系住民の子孫によって形成された伝統的なコミュニティで、その領域はブラジル法によって保護されている。こうした地域に影響を及ぼす開発事業には、住民への自由意思に基づく事前かつ十分な情報提供と協議が求められる。

裁判所は鉱山事業の影響範囲にキロンボラ・コミュニティの領域が含まれることを示す十分な証拠があると判断した。判決では、鉱山で継続的に発破や土砂の掘削が行われており、先住民族の居住地域から数キロしか離れていないことから、住民に被害が及ぶ可能性があると指摘した。調査資料では、コミュニティの領域と鉱山の直接的な影響区域との距離は約2.7キロとされ、より厳格な手続きが必要となる8キロの基準を下回っている。

一方、シグマ・リチウムはプロジェクトが問題となっている影響区域の外に位置すると主張している。裁判所は今後、鉱山とコミュニティの正確な距離を確認するため、独立した専門家による地理測量を実施するよう命じた。また、ミナスジェライス州政府に対して、新たな環境許可を発行しないよう命じ、操業を継続した場合には同社に罰金を科すとしている。

この鉱山はシグマ・リチウムにとって唯一の生産中資産で、年間33万トンのリチウムを生産できる能力を持つ。電気自動車の普及などを背景にリチウムの安定確保が重要となる中、今回の操業停止は同社だけでなく、ブラジルのリチウム産業にも影響を与える可能性がある。

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