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ブラジル大統領選、ルラ氏が再選目指す、中南米で後退する左派の行方を左右

ルラ氏は9月の国連総会で「ブラジルは誰の裏庭にもならない」と演説し、外国からの介入に警戒感を示した。
2026年9月22日/国連本部、ブラジルのルラ大統領(ロイター通信)

ブラジルで10月4日に大統領選の第1回投票が行われる。再選を目指す現職の左派ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領と、右派のフラビオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員の争いが軸となっており、中南米で近年勢力を伸ばしてきた右派と、左派の今後を占う選挙として国際的な注目を集めている。

ルラ氏は9月の国連総会で「ブラジルは誰の裏庭にもならない」と演説し、外国からの介入に警戒感を示した。長年にわたり左派政治の象徴とされてきたルラ氏は、今回の選挙をブラジル国内の政権選択にとどまらず、民主主義と右派勢力の対立をめぐる国際的な争いの一部と位置付けている。

ルラ氏は2003~2010年に大統領を務めた後、汚職捜査をめぐって2018年に収監された。約580日間の拘束後、捜査と司法手続き上の問題を理由に有罪判決が取り消され、2022大統領選で当時のボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領を破って政権に復帰した。2023年1月にはボルソナロ氏の支持者が首都ブラジリアの政府機関を襲撃する事件も発生し、ブラジル政治の分断はさらに深まった。

ルラ政権は所得格差や失業率の改善を実績として掲げる一方、生活費の上昇に対する有権者の不満や、長期化する政治的分断への対応に直面している。財政でも両候補は債務抑制の必要性を訴えるが、ルラ陣営は社会保障などを維持しながら段階的に財政を改善する方針を示している。

一方、フラビオ氏は父親の政治的基盤を引き継ぎ、右派勢力の候補として選挙戦を展開している。ロイター通信によると、9月29日時点の世論調査では第1回投票、第2回投票で両氏の支持率が拮抗し、10月4日の第1回投票で過半数を獲得する候補がいなければ、10月25日に上位2人による決選投票が行われる。

今回の選挙はブラジルの外交政策にも影響を与える可能性がある。ルラ氏は中国との関係を強化し、新興国グループBRICSでのブラジルの役割を拡大するとともに、欧州との関係も深めてきた。一方、トランプ米政権とは関税や外交政策をめぐって対立し、ルラ陣営からは米国による選挙への介入を懸念する声も出ている。

中南米では近年、チリ、コロンビア、ホンジュラス、ペルーなどで右派勢力が選挙で勝利してきた。人口、経済規模ともに地域最大のブラジルでどの勢力が政権を担うのかは、内政だけでなく、中南米の政治勢力図や外交関係にも影響を及ぼす可能性がある。

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