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ブラジル2025年GDP+2.3%、前年下回る、高金利で景気減速

2025年の経済成長率は24年度の3.4%から大幅に減速し、2020年のマイナス3.3%以来の低水準となった。
ブラジル、最大都市サンパウロの商店街(Bloomberg)

ブラジルの統計機関IBGEが3日、最新の経済統計を公表した。それによると、2025年の実質GDPは前年比で2.3%増となり、パンデミック後で最も弱い成長となった。この成長率は金融引き締めの影響を受けて消費や投資が抑制された結果として評価されている。

2025年の経済成長率は24年度の3.4%から大幅に減速し、2020年のマイナス3.3%以来の低水準となった。プラス成長は20四半期連続となったものの、2025年第4四半期(10~12月)のGDPは前期比で0.1%の微増にとどまり、経済の鈍化が鮮明となった。

成長のけん引役だった農業部門は大豆やトウモロコシの豊作により11.7%の大幅な伸びを記録したものの、サービス業は1.8%増、工業は1.4%増と伸び悩んだ。特にサービス業の成長率は2024年の3.8%から低下し、内需の力強さが弱まっていることを示している。一方、鉱業・石油・ガスの生産増加が工業部門の押し上げに寄与したが、製造業や一部の公共インフラ関連は低迷した。

需要面では、家計消費は1.3%の増加にとどまり、前年度の5.1%から大きく減速した。企業の設備投資や長期投資も伸び悩み、高金利環境下での資金需要が抑制されたことが影響している。政府支出は総体としては増加したものの、民間部門の活動が全体の足を引っ張る形となった。

中央銀行はインフレ抑制を目的に、主要政策金利を2025年を通じて15%に据え置いた。これは約20年ぶりの高い水準で、物価上昇率を中銀の目標である3%へ近づけるための措置だったが、高金利が経済活動に重くのしかかったと指摘されている。インフレ率は年率で4.1%となり、目標を上回る水準で推移した。

中銀は今後利下げに転じる可能性を示唆し、3月中の金融政策決定会合での利下げ開始が市場で予想されている。ただし、利下げ幅やタイミングについては慎重な見方が続いている。財務省の幹部は、国際原油価格の動向次第では利下げサイクルが短期化する可能性があるとの見方を示している。

政府は2026年にかけても成長を支えるための政策を継続する方針で、所得税の免除拡大や公共投資の活用を進める意向を示している。大統領選を控える政治環境の中で、景気回復の勢いをいかに維持し、所得格差の是正や雇用創出につなげていくかが今後の焦点となる。

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