◎フェルナンデス氏は今月1日、自宅前で支持者に挨拶していた際、拳銃を突き付けられた。
アルゼンチンの警察当局は13日、クリスティナ・フェルナンデス(Cristina Fernández)副大統領の暗殺未遂事件に関与したとされる3人目の容疑者を逮捕した。
フェルナンデス氏は今月1日、自宅前で支持者に挨拶していた際、拳銃を突き付けられた。この拳銃には実弾が5発装填されていたものの、引き金を引いても弾は発射されなかった。
警察はブラジル国籍のフェルナンド・アンドレス・ザバック(Fernando Andrés Zabak)35歳をその場で逮捕した。
3日後、ザバックのガールフレンドとされる23歳の女が逮捕された。警察はこの女がザバックの暗殺計画を支援したと報告している。
AP通信によると、3人目の容疑者は男で、ザバックのガールフレンドの親友とみられ、やはり計画に関与したとして逮捕されたという。
APは警察筋の話を引用し、「暗殺計画には複数人が関与したとみられる」と報じているが、警察は捜査の詳細を公表していない。
3人目の容疑者は事件当日、ザバックのガールフレンドの逃亡を支援したと伝えられている。
容疑者は1990年代にアルゼンチンに入国したとされる。地元メディアは容疑者が使用していたとされるSNSの写真を報じた。容疑者の腕にはナチスのシンボルのタトゥーが入っているように見える。
当局は監視カメラの映像や携帯電話の通話・位置情報などを基に、フェルナンデス氏の自宅周辺に不審者がいなかったどうかを確認しているとみられる。
フェルナンデス氏は2007~2015年の2期8年にわたり大統領を務めたものの、在任中の汚職疑惑により、検察に禁錮12年を求刑されている。