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アルゼンチン25年10月インフレ率2.3%、2018年半ば以来の低水準に

25年10月のインフレ率は前月比2.3%増、9月の2.1%をわずかに上回ったものの、市場の予想とほぼ一致した。
アルゼンチン、首都ブエノスアイレス(Getty Images)

アルゼンチンの統計機関INDECが12日、先月の消費者物価指数(CPI)を公表した。

それによると、25年10月のインフレ率は前月比2.3%増、9月の2.1%をわずかに上回ったものの、市場の予想とほぼ一致した。

年間(24.11~25.10)では31.3%増、前月の31.8%を下回った。低下は18カ月連続。

ミレイ(Javier Milei)大統領の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「年間ベースのインフレ率は2018年7月以来の低水準になった」と書いた。

ミレイ氏は23年末に就任して以来、過去の左派政権が残した負債を一掃すると誓い、緊縮財政を推進。手厚い補助金を軒並み削減、物価統制を廃止し、通貨切り下げを含む抜本的な経済改革に着手した。

その結果、300%近くに達したインフレ率は1桁台まで低下。16年ぶりに四半期ベースで財政黒字を達成するなど、多くの経済的成功を収めてきた。

しかし、補助金頼みの生活を送ってきた低所得者層はミレイ氏の激しいショック療法に耐え切れず、生活環境が悪化。貧困率は一時50%を超えた。

ミレイ氏の与党・自由前進(LLA)は先月末の中間選挙で議席を伸ばし、左派の野党・ペロン党(正義党)に迫る議席を獲得した。

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