米国で子供1人を育てる費用、かつてない水準に 2026年
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2026年、子どもを育てる経済的負担はかつてない水準に達している。米メディアによると、米国で子ども1人を出生から18歳まで育てる費用は平均30万3418ドル(約4830万円)に上る。この金額は税控除などを考慮した数字であり、それでもなお家計に重くのしかかる現実が浮き彫りとなった。
特筆すべきはその上昇スピードである。2023年からわずか2年で約28%も増加し、インフレ以上の負担感を家庭にもたらしている。年平均では約1万6857ドル(約268万円)が必要とされるが、実際には年齢によって支出構造は大きく異なる。とりわけ出生から5歳までの幼少期は最も費用がかかり、年間約2万9000ドル超に達する。
この「最初の5年」が重い理由の中心にあるのが保育費だ。乳児の保育費だけで年間1万7000ドル以上かかるケースもあり、単一項目として最大級の支出となる。さらにこの分野は近年急激に高騰し、2021年以降で約47%も上昇した。
こうしたコスト増は単なる数字以上の意味を持つ。多くの家庭では、子育て関連支出が所得の2割以上を占める水準に達し、従来の「家計内で吸収できる範囲」を超えつつある。
では、なぜ親たちは「これまで以上に重い」と感じるのか。第一に挙げられるのは、保育費だけでなく、住宅費や衣料費といった生活全般のコスト上昇が同時進行している点である。例えば近年は家賃が大幅に上昇し、衣料費も前年比で大きく伸びるなど、子ども関連支出以外の固定費も家計を圧迫している。
第二に、支出の集中度の高さがある。幼少期に支出が偏ることで、親は働き方の調整を迫られるケースが多い。保育費を賄うためにフルタイム就労を続けるか、それとも育児のために労働時間を減らすかという選択は、結果として家計全体の収入構造にも影響を及ぼす。実際、一部の家庭では支出を抑えるために生活水準を下げたり、中古品の利用を増やしたりするなどの対応が見られる。
第三に、将来不安の増大である。教育費や医療費など、成長に伴い新たに発生する支出も多く、親たちは長期的な資金計画を求められる。子育ては18年で終わるわけではなく、その後の大学教育費なども視野に入れると、実質的な負担はさらに拡大する可能性が高い。
こうした背景から、子どもの人数そのものを見直す動きも広がっている。経済的理由により「一人っ子」を選択する家庭が増えているとの指摘もあり、子育てコストは個々の家計問題にとどまらず、少子化など社会構造にも影響を与えつつある。
総じて、米国における2026年時点の子育ては「高コスト化」と「集中化」という二つの特徴を持つ。総額は30万ドルを超え、特に初期段階に支出が集中することで、親の生活設計に強い制約を与えている。単なる物価上昇では説明しきれない複合的な負担が、「子どもを育てることは以前より重い」という実感につながっているのである。
