◎5日午後の時点で容疑者はひとりも捕まっていない。
米メディアは5日、3つの都市で銃乱射事件が発生し、少なくとも9人が死亡、20人以上が負傷したと報じた。
ペンシルベニア州フィラデルフィアの市街地で4日遅くに発生した事件では3人が死亡、12人が負傷した。AP通信によると、路上で言い争っていた男性2人が銃を撃ち合い、流れ弾がレストランやバーを直撃したという。
テネシー州チャタヌーガで4日深夜に発生した発砲事件では少なくとも3人が死亡、14人が負傷した。
5日未明にミシガン州サギノーで発生した事件では少なくとも3人が死亡、2人が負傷した。
フィラデルフィアとチャタヌーガの事件は傍観者が巻き込まれ、サギノーの死傷者は何かしらのトラブルに巻き込まれたと伝えられている。
ABCニュースなどによると、5日午後の時点で容疑者はひとりも捕まっていない。
銃規制推進派は相次ぐ銃乱射事件にウンザリし、懸念と怒りを表明した。ニューヨーク州バッファローの食料品店では10人、テキサス州ユバルディの小学校では21人、オクラホマ州タルサの医療機関では4人が射殺されている。
フィラデルフィア州の西部劇は州政府を愕然とさせた。州警察のアウトロー(Danielle Outlaw)本部長は記者会見で、「我々は完全に打ちのめされている」と述べた。
深夜の決闘に関与した2人は銃を撃ち合い、そのうち1人が死亡したとみられる。警察はもうひとりを追跡中である。
AP通信などによると、現場に急行した警察官はこの容疑者が群衆に向かって発砲しているのを確認し、発砲した。容疑者は銃を落としたものの、人込みに紛れ逃亡した。
チャタヌーガでは複数人が銃を乱射し、3人が死亡、14人が負傷した。警察によると、2人は銃創で死亡、もうひとりは車にはねられ死亡したという。
サギノーでは男性2人の死亡が確認され、女性1人が病院に搬送されたが、その後死亡した。負傷した男性2人は病院で手当てを受けている。
非営利団体「Gun Violence Archive(ガンバイオレンスアーカイブ)」によると、米国では今年これまでに少なくとも240件の銃乱射事件が発生している。
同団体は容疑者を除く4人が一度に死亡したケースを銃乱射事件と定義している。
バイデン(Joe Biden)大統領はユバルディの事件を受け、議会に殺傷能力の高い自動小銃の販売禁止や身辺調査を強化する銃規制法案を速やかに可決するよう要請した。
バイデン氏は5日、「アサルトライフルを禁止できないのであれば、少なくとも購入年齢を21歳まで引き上げなければならない」とツイートした。
CBSニュースが5日に公表した世論調査によると、回答者の62%が自動小銃の販売禁止を支持した。また、回答者の81%が銃購入時の身辺調査強化を支持し、72%が銃規制に賛成した。
上院の超党派で銃規制法案をまとめている民主党のマーフィー(Chris Murphy)議員は5日、「身辺調査と学校の安全対策を強化する法案は議会で賛成を得られると思う」とツイートした。
共和党の一部議員は身辺調査の強化に賛成している。
In Texas, you can be 18-years-old and buy an assault weapon – even though you can’t buy a pistol until you’re 21.
— President Biden (@POTUS) June 5, 2022
If we can’t ban assault weapons as we should, we must at least raise the age to buy assault weapons to 21.