◎今週から大統領就任式（1月20日）までの間に、50の州議会議事堂とワシントンD.C.議会議事堂で武装抗議が計画されている。
◎CNNニュースによると、FBIは「大統領就任式までの間に、ジョー・バイデン氏、カマラ・ハリス上院議員、ナンシー・ペロシ下院議長に危害を加える様々な脅威」の情報を追跡しているという。
米主要メディアによると、今週から大統領就任式（1月20日）までの間に、50の州議会議事堂とワシントンD.C.議会議事堂で武装抗議が計画されているという。
連邦捜査局（FBI）は最近、「トランプ大統領の弾劾もしくは退任に抗議するグループが連邦政府、州、地方の裁判所などを襲撃する」という情報を受け取ったと伝えられている。
ABCニュースは、「このグループは、州が選挙の結果を認定したかどうかに関係なく、大統領就任式までの間に襲撃を実行しようとしている」と報じた。
ABCニュースが入手したFBIの情報（メモ）には次のように記されていた。
「1月16日にワシントンD.C.に移動することを計画している武装グループがいる。彼らは議会が憲法修正第25条を可決すれば、大規模な反乱を引き起こす可能性がある」
FBIの当局者は、「ワシントンD.C.の暴動後、全国の州議会議事堂の治安体制を許可するよう警察機関に助言した」と述べた。
下院民主党はマイク・ペンス副大統領に憲法修正第25条を発動するよう促し、拒否すればトランプ大統領弾劾決議案を提出すると圧力をかけていた。
憲法修正第25条第1節には、「大統領を職務から排除する、あるいは死または辞任した場合、副大統領が残りの任期を務める」と記されている。
しかし、この最後通告はウェストバージニア州のアレックス・ムーニー下院議員によって阻止されたため、下院民主党はトランプ大統領に対する弾劾決議案を提出した。
FBIによると、1月11日の時点で、29人の個人および、議会議事堂に不法に侵入した個人のソーシャルメディアアカウントを特定したという。
FBIは45,000近い情報提供などを元に作成したデータをツイートした。
#FBIWFO is seeking public's assistance in identifying those who made unlawful entry into US Capitol & assaulted federal law enforcement on Jan 6. If you have info, report it to the #FBI at 1-800-CALL-FBI or submit photos/videos at https://t.co/qayln8e95N. https://t.co/Q4EIRQxKfO pic.twitter.com/ckyQmM9pU5
— FBI Washington Field (@FBIWFO) January 11, 2021
一連の暴動で警察官1人を含む計5人が死亡した。
FBIは亡くなった議会議事堂の警察官、ブライアン・シックニック氏について、「襲撃中の違法行為で負傷し、死亡した」と伝えている。
また、CNNニュースによると、FBIは「大統領就任式までの間に、ジョー・バイデン氏、カマラ・ハリス上院議員、ナンシー・ペロシ下院議長に危害を加える様々な脅威」の情報を追跡しているという。
FBIは別の声明で、「我々は暴力を扇動する個人、犯罪活動に従事する個人などを特定し、調査することに焦点を合わせている。彼らは平和的な抗議者ではなく、市民の安全を脅かし、暴力で市民や公共の財産を破壊する」と述べた。
一方、政府は就任式当日およびその前後の緊急事態時の対処などを確認する省庁間のリハーサルを行ったと伝えられている。
政府高官によると、リハーサルは、国家緊急事態が発生した場合のシームレスな指揮系統の確保を目的としていたという。
法執行機関と地方当局者は、今後数日以内にワシントンD.C.と全米50州で発生すると伝えられた武装抗議に備えている。
コロンビア特別区のミュリエル・バウザー市長はアメリカ国民に対し、「1月20日の就任式は自宅のテレビで見てほしい」と促した。
ミュリエル・バウザー市長：
「人が集まれば、コロナウイルスのさらなる感染拡大につながる。また、アメリカの民主主義を破壊しようとする危険な武装集団の集結も防がなければならない」
「私はトランプ大統領に、バラク・オバマ前大統領の最初の就任式と同様の緊急事態前の災害宣言を求めた。今回の就任式も前例のない課題に直面する可能性があり、必要と考えた」
バウザー市長は国土安全保障省に「連邦軍の配備計画の調整」「就任式前後のワシントンD.C.内での集会禁止」「就任式に対処する特別セキュリティの期間延長」を求めている。
ホワイトハウスは11日夜の声明で、「トランプ大統領はバウザー市長の要請を承認した」と発表した。
しかし、国土安全保障長官代理のチャド・ウルフ氏が11日に辞任したことで、セキュリティ対策の準備はさらに複雑になったと伝えられている。
ウルフ氏は辞任前の最後の声明で、「大統領就任式の1週間前、1月13日から国家特別警備行事に対処する活動を開始するようシークレットサービスに指示した」と述べた。
チャド・ウルフ国土安全保障長官代理：
「1月6日の出来事と新政権発足に至るまでの安全保障状況、シークレットサービスのジェームズ・マレー長官の助言などに基づき、1月13日から国家特別警備行事の運営を開始するようシークレットサービスに指示した」
「連邦政府、州、地方当局は、大統領就任式に向けた各種計画を調整し、適切な警備体制に移行するだろう」
