◎今週初め、トランプ大統領は個人弁護士や補佐官などと今後の方針について話し合った。
◎トランプ大統領は、一部の共和党下院議員がDC暴動時の大統領の対応を非難し、さらに、「暴動を扇動し、アメリカの民主主義を破壊したと認めた」ことに激怒した。
米主要メディアによると、トランプ大統領は下院で行われた弾劾決議案の投票をテレビでチェックしていたという。
ABCニュースは、「トランプ大統領は、一部の共和党下院議員がDC暴動時の大統領の対応を非難し、さらに、暴動を扇動し、アメリカの民主主義を破壊したと認めたことに激怒した」と報じた。
トランプ大統領は弾劾決議案可決後に発信したビデオメッセージの中で、暴動を厳しく非難した。しかし、暴動を扇動した「罪」については認めず、弾劾に関する発言もなかった。
ABCニュースによると、トランプ大統領は弁護士から「議会議事堂の襲撃を奨励したことで法的な危機に直面する可能性がある」と助言を受け、メッセージを発信したという。
また、複数のパートナーがトランプ大統領との関係を断ち切り、共和党の支持者も大統領を非難し始めたことを受け、関係者はトランプ大統領に、「退任後に多くの問題を抱える可能性がある」と指摘したと伝えられている。
CNNニュースが情報筋から得た情報によると、ホワイトハウス関係者は、「トランプ大統領は自己憐憫(れんびん)モードに陥っている」と述べたという。
下院の弾劾決議案可決を受け、専門家は、「トランプは現在地にたどり着き振り向いたが、後ろには誰もいなかった」と述べた。
今週初め、トランプ大統領は個人弁護士や補佐官などと今後の方針について話し合ったと伝えられている。
ABCニュースによると、トランプ大統領は提示された案について質問したが、マイク・ペンス副大統領が憲法修正25条を発動しないと確信していたため、案を選択するまでには至らなかったという。
トランプ大統領は上院の弾劾決議法案の審議がどうなるかについても質問したと伝えられている。
ニューヨーク・タイムズによると、12日時点で共和党上院議員20人が弾劾を受け入れたという。ただし、賛成に投じるかどうかは定かではない。なお、トランプ大統領は2024年の大統領選挙に出馬すると発言しているが、弾劾裁判の結果次第では、立候補を禁止される可能性もある。
最近ホワイトハウスで頻繁に目撃されているトランプ大統領の個人弁護士、ルディ・ジュリアーニ氏は、「弾劾裁判防衛チーム」を主導すると噂されている
また、同チームにはウクライナ疑惑の弾劾裁判で活躍したハーバード大学の元教授、アラン・ダーショウィッツ氏も加わる可能性が高い。さらに、DC暴動前の集会に参加したジョン・イーストマン弁護士もトランプ大統領をバックアップする予定だという。
イーストマン弁護士は、カマラ・ハリス上院議員の人種差別的な陰謀論(アメリカ人ではない説)を推し進め、爆破された経歴を持つ。
報道によると、トランプ大統領は伝家の宝刀、「大統領にのみ許された力」を行使することについて、真剣に検討しているという。
CNNニュースなどは、弾劾から注意をそらすために、新たな恩赦を用意している可能性が高いと報じた。
また、情報筋によると、1月14日に予定されていたニューイングランド・ペイトリオッツ(NFL)のヘッドコーチに対する大統領自由勲章授与の時間が空いた(授与を辞退した)ため、新たな恩赦の検討もしくは発表に置き換えられる可能性があるという。
トランプ大統領の近くにいる共和党の関係者たちは、「何らかの罪から自分自身、家族、関係者を赦す恩赦」の発効を悪いことだと信じている。