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AI時代のプロフィール写真、問われる「本人らしさ」、就職や仕事の第一印象を左右

AIが写真制作を簡単にする時代だからこそ、重要になるのは「どれだけ完璧に見えるか」ではなく、「実際の自分をどれだけ正確に伝えられるか」だ。
写真のイメージ(Getty Images)

SNSや企業のウェブサイト、ビジネス向けのプロフィールなどで使われるプロフィール写真が、仕事上の重要な「第一印象」となっている。対面で会う前から採用担当者や顧客、仕事仲間に自分を伝える機会が増える中、専門家は写真を単に格好よく見せるのではなく、実際の本人らしさと、相手に伝えたいイメージを両立させることが重要だと指摘している。

米ヒューストンを拠点に人物写真を撮影するクリス・ジレット(Chris Gillette)氏は、プロフィール写真を「仮想的な握手」にたとえる。第一印象は瞬時に形成され、その後も残りやすいため、わずかな表情の違いでも相手が受け取る印象は変わるという。笑顔は作り物にせず、目元から自信が伝わるようにすることが重要だとしている。

写真の構図については、顔を中心にした頭部から肩までの一般的なヘッドショットが適しているという。腕を組んだ姿や腰まで写した写真よりも、顔そのものに視線を集められるためだ。ただし、どのような人物に見られたいかについて「正解」があるわけではない。重要なのは、職業や目的に応じて意図的にイメージを作ることだ。

例えば、革新的で行動力のある人物として見せたいスタートアップ経営者と、信頼性や堅実さを求められる金融アドバイザーでは、適した写真の雰囲気は異なる。写真撮影の前に「自分をどう見せたいのか」を明確にしておけば、服装や背景、表情なども決めやすくなる。

一方で、加工のし過ぎには注意が必要だ。採用関係者のエミリー・ラウロ(Emily Lauro)氏は、写真は「最も写りの良い別人」になるためのものではなく、仕事をしている本人の姿を伝えるものだと指摘する。実際に会ったときの姿と写真が大きく違えば、信頼を損なう可能性がある。

写真をどこで使うかも重要だ。採用担当者によると、履歴書への顔写真掲載は一般的に推奨されない。履歴書を自動的に読み取る採用管理システムの処理を妨げる可能性があるほか、写真によって採用判断に意図しない偏見が入り込む懸念もある。一方、LinkedInなどの職業向けSNSでは、写真がないことだけを理由に有能な候補者を除外する必要はないとの見方もある。

近年は人工知能(AI)によって、スマートフォンで撮影した自撮り写真からプロ仕様の画像を作るサービスも普及している。費用や時間を抑えられることは大きな利点で、忙しい人やプロの撮影を依頼する余裕がない人にとって選択肢となる。実際、AIサービスには複数の自撮り写真から多数のヘッドショットを作成するものもある。

ただ、AI写真には別の問題もある。加工が強すぎると不自然に見え、採用担当者が本人の経歴や能力ではなく「この写真は本物なのか」と考える原因になりかねない。AIによって外見を整えることと、本人の個性や信頼感を伝えることは同じではない。

実際の撮影には、写真そのもの以上の価値があるとの指摘もある。作家デビューに合わせてプロの写真家に撮影してもらったジャーナリストのフィリップ・アイル(Philip Eil)氏は、好きな場所で撮影し、自分の個性を引き出してもらった経験そのものを大切にしている。費用が問題なら、写真を学ぶ学生や友人に撮影を頼んだり、会議やイベントで無料の撮影サービスを利用したりする方法もある。

AIが写真制作を簡単にする時代だからこそ、重要になるのは「どれだけ完璧に見えるか」ではなく、「実際の自分をどれだけ正確に伝えられるか」だ。仕事の場で使う一枚の写真は、単なる外見の紹介ではなく、本人の信頼性や人柄を伝える最初の接点になっている。

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