更年期の筋力トレーニングが重要な理由、健康維持に不可欠
閉経後の健康維持には有酸素運動も有益だが、筋力トレーニングを取り入れることで骨や筋肉の衰えをより効果的に防げるとされる。
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閉経後の女性にとって筋力トレーニングは健康維持に不可欠であり、骨密度と筋肉量の低下を食い止めるために積極的に取り組むべきであるとの専門家の見解が示されている。閉経に伴うエストロゲン(女性ホルモン)の減少は骨密度の急激な低下と筋肉量の減少を招き、転倒や骨折のリスクを高めるためだ。こうした身体の変化に対応するため、抵抗運動を含む筋力トレーニングを定期的に行うことが推奨されている。
米バージニア州アレクサンドリア在住のサラさんは50歳を機にフィットネスコーチとともに筋力トレーニングを始め、その成果として「どの年代よりも強くなった」と語る。サラさんは有酸素運動に加えて継続的に筋力トレーニングを取り入れることで、健康状態と体力が改善したと述べている。
理学療法士のヒラリー・グラナット氏は、骨と筋肉の健康は互いに密接に関連していると説明する。筋力トレーニングでは筋肉が骨を引っ張る力が骨形成細胞を刺激し、骨量の維持・増加に寄与するという。トレーニングはダンベルやフリーウエイト、トレーニングマシンを用い、胸の筋肉を鍛えるチェストプレスなどが代表的な例として挙げられる。トレーニング強度についてグラナット氏は、筋力向上のためには「筋疲労に近いレベル」で行うことが重要だと述べ、6回から30回の反復が目安だと指摘する。重さの目安としては初級者は約2.3〜9.1キログラム程度から始め、徐々に負荷を増やすことが推奨される。
器具を使わなくても効果的なトレーニングは可能だ。腕立て伏せ、スクワット、ランジ、腹筋やプランクなどの自重エクササイズは骨と筋肉に刺激を与える。また、背中を壁につけて行うスクワットや、椅子から立ち上がる動作など日常動作を活用する方法も有効だと医師は述べている。
トレーニングに加えていわゆる「インパクトトレーニング」も取り入れることが勧められている。ウォーキング、ハイキング、階段の上り下り、軽いジャンプなどの動きは骨への刺激となり、健康維持に役立つ。ジャンプ運動は1回に10〜30回を目安に週3回程度行うだけでも効果が期待できるという。
さらに、バランス能力を高めることも中年以降の女性には重要だ。転倒による骨折リスクを抑えるため、太極拳やヨガ、一足立ちのようなバランス練習を日常的に行うことが推奨されている。歯磨き中に片足立ちを30秒行うなど、日常の中で簡単に取り入れられる動きでも効果があるという。
専門家は、骨量は25〜30歳でピークに達し、40歳ごろから徐々に減少していくと指摘しているため、筋力トレーニングは可能な限り早く始めることが望ましいとしている。閉経後の健康維持には有酸素運動も有益だが、筋力トレーニングを取り入れることで骨や筋肉の衰えをより効果的に防げるとされる。
サラさんは同世代の女性に対し、「始めるのを遅らせず、できるだけ早く取り組むべきだ」と助言している。
